◆場 所(目黒区三田1−13−1 恵比寿ガーデンプレイス内) 特に説明する必要はないと思いますが、恵比寿ガーデンプレイスのシンボル、右の写真のシャトーレストランの中にあります。メインダイニングは2Fで、3Fにはグループで利用できる個室が3室あります。 初めての人は、このシャトーにどこから入ったら良いのか迷うことがあるかと思いますが、入口は1F(写真の建物の左サイド)とB1Fにあります。 地図はこちらです。 ◆最寄り駅 JR・地下鉄日比谷線 恵比寿駅 ◆電 話 03−5424−1338/FAX 03−5424−1340 ◆営業時間 ランチ 12:00〜14:00(L.O.) ディナー 18:00〜21:30(L.O.) 夏期休暇、年末年始休みあり ◆雰囲気 サッポロビール工場の跡地を再開発した恵比寿ガーデンプレイスのシンボルとして登場したルイ王朝様式のシャトーレストランで、パリのミシュラン星付きレストラン『タイユバン』がサービスを、今世紀を代表するシェフ、『ジョエル・ロブション氏』が料理を担当するというレストランです。実際はサービスを担当する人は、ほとんど日本人で、特別に来日した時を除き、ジョエル・ロブション氏が毎日料理を作るわけではありません。価格的には日本で一番高額なフレンチレストランのひとつで、最高級フレンチレストラン(グランメゾン)ですので、男性は上着、ネクタイ着用は勿論のこと、女性もドレスアップして食事を楽しみましょう。 レストランに入ると左手にレセプションがあり、名前を告げると予約リストをチェックしてくれます。なおレセプションは1Fの『カフェ・フランセ』と共通なので、どちらのレストランを利用するのか告げましょう。受付が完了すると、2Fのダイニングルームに案内してくれます。レセプションの先には階段ホールがあり、ここにB1F〜3Fまでのエレベータがあります。B1Fから入店した場合は、B1Fには誰も人がいませんので、このエレベータで1Fに上がって受付しましょう。 入口から階段ホールにかけては、フレンチスタイルの明るいインテリアで、床がクリーム色の大理石とモザイクの黒大理石の組み合わせ、壁はクリーム色の石造りでとても豪華です。階段の黒の手摺の美しいデザインにも注目しましょう。階段ホールは1F、2F双方に大型の花瓶に美しく生花が生けられています。 エレベータで2Fに上がると、右手にメインダイニングルームがあります。席数が50席ほどのダイニングルームでグランメゾンにふさわしく、天井も高く、テーブルの間隔もゆったりとしています。床は茶を基調にした華やかな柄の厚手の絨毯で、壁はクラシックなルイ16世様式(新古典様式)の装飾(ベルサイユ宮殿のように壁の文様は金箔張りではなく、茶系の塗装仕上げですが、既製のモールディングを使った文様ではなく、職人が仕上げた本物です。)が施された豪華なものです。ところどころに絵画も掛けられ、カーテンなどのファブリックもフランス製の重厚なものを使っていて、日本のフレンチレストランとしては最高級の華麗なインテリアと言えます。 テーブルはとてもしっかりした作りで、椅子も茶の皮張りの重厚なもので、クッションは比較的柔らかめです。テーブルの間隔は広くて落ち着いて食事が頂けるのですが、隅のテーブルの場合、豪華なインテリアを楽しみがら食事も楽しみたいので、壁に向かって食事にならないようにテーブルの配置に一工夫あると助かります。 照明はダウンライト(多分ハロゲンタイプ)とブラケットを使っていて、各テーブルにはランプもあり、着席すると火をつけてくれますが、ランプのガラスが透明なため少々目障りなのと、料理の盛付けを美しく見せるには、テーブルの上がもう少し明るいと助かります。 テーブルウェア関係は以下のものを使っていました。テーブルクロスは一番下がクッションの入ったマット、二番目が床までの長さのクロス、その上に三枚目のクロスと本格的で、パリのD・ポルトー(モンテーニュ通りにある高級リネンのお店で、ブルーやピンクのハートのマークをちりばめたタオル、枕カバー、シーツなどで有名です。)のクロスを使っています。食器はベルナルドで『TR』のロゴ入りのレストランオリジナルのものを主に使っています。グラスは同じく『TR』のロゴ入りですが、これはパリのタイユバンとまったく同じ形式の物を、佐々木硝子で作ってもらったというグラスです。ワイングラスの場合、薄いガラスのグラスですが、リーデルほど容量は大きくありません。カトラリーはクリストフルを使っています。テーブルには銀器に入ったプティフラワーがあり、岩塩入れとペッパー入れの銀器も置かれていました。 レストルームは男女別々に、ダイニングルームを出て、階段ホールの左手奥にあります。スペースも広く、クリーム色の大理石を腰壁に使用した豪華なもので、洗面台の水洗金具も金仕上げのクラッシックなデザインのものです。ティッシュ、タオルの用意がありました。 サービスに関しては、高級店に相応しく全体的に高い水準を保っています。入店から席につくまでは、非常にスムーズな出迎えと案内で席につくことができました。料理の出される間隔は適切で、ゲリドンサービスの技術も高いのですが、もう少し料理、ワインの説明やアドバイスをしてくれると助かります。サービススタッフの数は席数に比べてちょうど良い位で、満席の場合、多少テーブルへの目配りが不足することがあるかもしれません。中座した時は新しいナプキンに交換してくれるなど細かい配慮があり、出店時はB1Fの出口まで丁寧に見送ってくれ、気持ちよく出店できました。 ◆価 格 ランチ ¥5,000(平日のみ)/¥7,000/¥12,000 ディナー ¥17,000/¥24,000 アラカルトもあります。(日・祝日除く) サービス料 12% ◆料 理 料理はコース料理とアラカルトがありますが、基本的にコース料理は料理の変更ができないようですので、お好きなものを食べたい時はアラカルトで注文しましょう。ロブション氏の料理の場合、盛付け等を細かく指定している場合が多く、二人でシェアできる料理は少なくなっているようです。一部の料理はシェアできるようなので、サービススタッフと相談してみましょう。使われている素材はとても素晴らしくグランメゾンに相応しいもので、コース料理、アラカルトとも量はたっぷりしています。 料理の写真を掲載していますが、他のお客様に迷惑にならないように、すべてフラッシュを使用していません。 そのため若干不鮮明ですが、ご了承ください。 なお下記の料理はすべてアラカルトで注文したものです。 アミューズの『鮪のタルタル』は、新鮮な鮪を使ったオーソドックスな仕上がりです。 前菜の『茄子のキャビア見立て ソース”クーリドゥトマト』は、茄子を微塵切りにしてトマトと合わせたもので、ユニークな料理ですが、カレー風味に仕上げていましたので、人により好みが分かれるかもしれません。盛り付けはロブション氏の料理に相応しい美しい仕上がりです。 前菜の『キャビアのジュレ、カリフラワーのクリーム』は、レストランのパンフレットにも掲載される代表的な料理です。写真はアラカルトのものですが、量的にはコース料理の場合とそれほど差がないようです。カリフラワーのクリームの中にたっぷりキャビアが入った贅沢なもので、キャビアのジュレとカリフラワーのクリームとの味のハーモニーは大変素晴らしく、シャンパーニュと合わせたくなる料理です。盛り付けは写真のようにとても手の込んだ繊細なものです。 主菜の前にサービスで出された『サラダ菜のスープ』は、カップ程度の容量ですが、生クリームをたっぷり使い、サラダ菜の風味が生かされ、香りも楽しめるお口直しにふさわしい一品です。 主菜の『コルベール鴨のブロッシュ焼き 野生の茸とアンディーブのカネロニ仕立て』は、野趣あふれるジビエの青首鴨を意外とさっぱりとしたソースで食べさせる料理で、ゲリドンサービスでデクパージュして供されます。付け合わせの茸の相性も良く、メイン料理にふさわしい出来栄えです。なお別のお皿で付け合わせのサラダも付き、ジビエの鴨の股肉なので、少し固いですが骨付きでサラダに添えてくれます。 主菜の『仔鳩と鴨のフォアグラの岩塩包み焼き』も、ゲリドンサービスでデクパージュして供されます。柔らかい肉質の仔鳩と、とろけるような上質な鴨のフォアグラの組み合わせが見事で、ソースも素晴らしいのですが、お皿の温度が低くかったのは残念です。こちらも別のお皿で付け合わせのサラダが付き、鳩の股肉が骨付きでサラダに添えられます。 フロマージュの品揃えに関しては素晴らしく、各タイプをすべて揃え、状態も良く、お好きなものをお好きなだけ、盛りつけてくれますので、価格は高いですが、フロマージュ好きにはとても満足できるでしょう。クルミ入りパンなどもサービスされ、フロマージュを堪能したい人は赤ワインを最低1杯は残しておきましょう。 デセールの『シナモン風味りんごのターバン』は、少しりんごの酸味が強いように感じましたが、比較的オーソドックスなデセールでシナモンの風味も適度です。写真のようにとてもユニークな盛付けです。 デセールの『青りんごのクリスタリーヌと紅茶のクレームキャラメル』は、アールグレイの紅茶のクレームキャラメルと青りんごとの味のバランスが素敵なデセールで、これも写真のようにユニークな盛付けです。 なおアラカルトでデセールを注文した場合、単品のデセールとワゴンのデセールの両方選ぶことができました。お腹に余裕のある人は、単品のデセールを食べた後、ワゴンからロブション氏が有名にした『クレーム・ブリュレ』や果物のコンポート、シャーベットなども注文してはいかがでしょう。どちらも良質で新鮮な素材を使っています。 なおプティフールも用意され、食後の飲物はエスプレッソ、コーヒー、紅茶などが選択できます。『カフェ・フランセ』のティータイムでも同じ味が楽しめます。 パンは二種類ほどで、B1Fのブティックでも購入できます。香ばしくておいしいですが、日本では温めてサービスしてくれると、より楽しめると思います。 ワインリストは料理のメニューと一緒になっていて、仏語表記でフランスワインだけのリストでした。ボルドー、ブルゴーニュのグランクリュを中心にローヌ、ロワール、ラングドック、アルザスなどを加えたバランスの良い全部で370種類ほどの品揃えですが、実際の在庫は600種2万本とのことで、飲み頃ワインだけをリストに掲載しているそうです。良いヴィンテージ、銘柄を揃えていますが、シャンパーニュはタイユバンのものを3種類(スタンダード,ロゼ,ブラン・ド・ブラン)ほど用意していました。スタッフの話では、B1Fの『カーブ・タイユバン』の価格より通常1.5〜2倍で出していて、銘柄によっては、『カーブ・タイユバン』と同じ価格かそれ以下のワインもあるそうです。 ◆その他の情報 このレストランはサッポロビールの関連会社が運営しています。 車で行く場合、恵比寿ガーデンプレイスの駐車場サービスが受けられますので、会計時に申し出ましょう。 |