◆場 所(中央区銀座5−4−8 カリオカビルB1F) 地下鉄銀座駅は出口がいくつもあるので、数寄屋橋交差点のソニービルからの行き方を説明します。ソニービルから晴海通りを銀座4丁目交差点方向に向かいます。二つ目の角を右に曲がり、今や高級ブランド通りになった並木通りに入ります。フェラガモ・ブティックを越えて、クリスチャン・ディオール・ブティックの右に写真の入口があり、階段(少し降りると右にアラカルトのメニューが掲示してあります。)を降りるとレストランです。ゆっくり歩いてもソニービルから徒歩3分程度です。 地図はこちらです。 ◆最寄り駅 地下鉄 銀座線・丸ノ内線・日比谷線 銀座駅 ◆電 話 TEL 03−3572−0548/FAX 03−3572−0085 ◆営業時間 11:30〜14:00(ラストオーダー)/17:30〜21:00(ラストオーダー) 日曜日・第2月曜日休み ◆雰囲気 1Fの赤のマットが置かれた入口は銀座のバーのようで、高級フレンチレストランとしては、決して雰囲気が良いとは言えませんが、左隣のクリスチャン・ディオール・ブティックの洗練されたファサードに合わせて、入口付近が改装されたので、以前よりはずっと良くなっています。 あまり広くない階段を降りると小さなドアがあり、入ると左手に小さなカウンターのあるレセプション、右にレストルーム、正面がダイニングルームになります。ダイニングルームに入ると、右手に小さなソファがあり、ウェイティングスペースとして使えます。入口のところに各種のお酒を置いてあるカウンターがありますが、何と昔のJBL(山水?)のスピーカーを2個くっつけて使用していました。 ダイニングルームは地下にしては天井の高さは十分で、南仏風と謳っているように木の梁があり、素朴な雰囲気ですが、落ち着いた暖かみのあるインテリアです。テーブルやいたるところに置かれた生花も上質な空間づくりに貢献しています。床も薄茶の葉の模様が入った上品な絨毯を使っています。ただスペースの関係で仕方がないとはいえ、ダイニングルームにワインカーブ(加湿冷蔵庫)を置くのは、高級レストランとしては?でしょう。 各テーブルはダイニングルームの両サイドに配置され、真ん中が通路で、通路の奥は厨房になっています。テーブルは充分な大きさですが、通路幅を確保するために、椅子は少し小さ目のクイーンアリス大使館と同タイプのものを使用しています。 照明は各テーブルをライトアップするハロゲンライトが用意され、明るさも充分で料理や食器が引き立ちます。またBGMはダイニングルームが空いている時に静かな音量で流れています。 テーブルウェアに関しては、マダムが収集したヨーロッパの最高級品を贅沢に使用しています。クロスはフランス製の高級なリネン(クリストフルなど)の二枚重ね+ネルのクロスの組み合わせで、食器に関してはたくさんの高級ブランド(ラリック、ヘレンド、レイノー、エルメスなど)が目を楽しませてくれます。カトラリーはクリストフル、一般のグラスはクリスタルダルク、ワイングラスはリーデル、ロブマイヤーなので、食事も優雅な気持ちになりますし、ワインも充分楽しめます。 レストルームは入口のフロントの前に女性用、男性用があり、スペースはあまり広くはありませんが、黒大理石を下壁に使用し衛生陶器も外国製の高級なインテリアです。ティッシュペーパー、ハンドタオルも豊富に用意されています。 サービスに関して、丁寧で気配りのきいた振る舞いは高級店にふさわしいものです。ダイニングルームが満席状態でも、料理の説明、ワインのアドバイスも的確で(全員ソムリエの資格があるとのことですが、実力にはバラツキがあるようです。)テーブルの目配りもしっかりしています。またオーナーのマダムもテーブルウェアに関して質問すると丁寧に答えてくれ、親切で好感が持てました。高級店にありがちな堅苦しい雰囲気は一切なく、お客様の立場に立っていろいろアドバイスくれますので、あまりフランス料理店に行ったことがない人でも安心して利用できます。出店時も大変丁寧に見送ってくれ、気持ち良く出店できます。 ◆価 格 ランチ ¥3,500 前菜,魚料理または肉料理,デセール,コーヒー ¥5,000 前菜,魚料理,肉料理,デセール,コーヒー ディナー アラカルトのみ(アミューズ・グール付き) 主な価格帯 通常のアラカルト 前菜 ¥3,000〜¥4,000/魚料理 ¥3,600〜¥6,000/肉料理 ¥4,000〜¥6,000 通常のアラカルトの半分の量(デミ・ポーション) 前菜 ¥1,500〜¥2,400/魚料理 ¥2,200〜¥3,800/肉料理 ¥2,500〜¥3,400 デセール ¥1,000〜/食後の飲物 ¥700(プティフール付き) サービス料 10% 男女カップルで行った場合、女性には料金表示のないメニューが渡されました。 ◆料 理 夜の場合コース料理はなくアラカルトになります。アラカルトは通常の分量のものとデミ・ポーションと呼ばれる半分の量のものがあります。価格も半分位なので、魚料理と肉料理を両方注文したい時は非常に便利です。通常のアラカルトはとても量が多いので、前菜と魚または肉料理の二品注文すれば、普通の人には充分すぎる量になっています。 アミューズ・グールは定番的な鴨のリエットでしたが、赤ワインとの相性も良く食欲を高めるのに効果的です。前菜の料理はテリーヌ、ムース、ポタージュ、ゼリー寄せ、マリネと変化に富んでいて、シェフの遊び心が感じられます。『夏野菜のテリーヌ モザイク仕立て』は見た目も美しく、いろいろな野菜の食感、味付けの変化も楽しめとても爽やかな前菜です。下記の料理の写真は、通常のポーションのものです。 メインの料理の『フォアグラのポワレ 白いんげん豆の蜂蜜入りヴィネガー煮込み』はフォアグラのポワレには珍しく、しっかりしたソースをたっぷりと添えたもので、ソースに加えられたワインヴィネガーの風味がとても印象的です。各国のヴィネガーを自在に使い分けています。白インゲンとの組み合わせも面白く、一味違ったフォアグラのポワレに仕上がっています。 また『フランス産仔羊背肉のロースト 季節の野菜添え』は伝統的な料理ですが、肉がとてもジューシーで柔らかい良質の素材を使用しています。ボリュームのある肉ですが、火の通り具合が均一に仕上がっていて、味付けも申し分ありません。 フロマージュの品揃えはワインに力を入れているレストランらしく種類が多く、ブリ・ド・モーを始めとして状態もとても良いものです。 デセールはワゴンからお好きなだけ選んだ盛り合わせやオレンジスフレなどが選べます。ワゴンから選んだ場合、プリン、木苺のタルト、アイスクリームなどオーソドックスなものが多いですが、洋酒をきかせ、甘さを抑えて上品に仕上げていました。 パンは1種類だけでしたが田舎風のとても香ばしくておいしいものです。PM3に仕込みを開始してPM5:30に焼きあがるので、このパンはディーナーを利用した人にだけサービスされるようです。 ワインの品揃えは日本やオーストラリアのワインを一部に入れ、ボルドーの赤とブルゴーニュの赤がそれぞれ30種類程度、他の地域のワインは数種類、シャンパーニュも10銘柄程度用意しています。残念なのはボルドー、ブルゴーニュの赤ワインが優良銘柄と優良年に偏っているため、1万円以下のワインが2〜3種類しかありません。料理の価格を考えると、日本やオーストラリアのワインを入れて変化をつけてはいるものの、少しバランスの悪いリストのように思います。グラスワインの種類は多いので、いろいろな銘柄を試飲できます。なおワインの持ち込みはできません。 食後の飲物(エスプレッソ、コーヒー、紅茶)は普通のレベルですが、ヘレンドなどの高級食器で飲むことができます。 ◆その他の情報 ダイニングルームの一部をガラス扉で仕切ることができますので、4〜10名位の個室として利用できます。 |