ラ ブラセリー(フランス料理)


ラ ブラセリー ◆場 所(千代田区内幸町1−1−1 インペリアルタワーB1F)
地下鉄日比谷駅は出口がいくつもありますが、銀座寄りの改札口からの行き方は次の通りです。晴海通りに面した東宝ツインタワービルのある角を左折します。通りを50m位進むと、ゴジラ像のある広場になります。そこを真っ直ぐ進み、日比谷シャンテ沿いの道を進んだ突き当たりに帝国ホテルがあります。ホテルの脇の歩道に地下のレストラン・ショップ街へいく階段がありますので、そこを降りて左手に進むとレストランです。駅の出口から徒歩5〜6分程度です。
地図はこちらです。


◆最寄り駅
地下鉄日比谷線・千代田線・三田線 日比谷駅

◆電 話
03−3504−1111(代表)

◆営業時間
11:00〜14:30/17:00〜21:30
土・日・祝日 11:00〜21:30
  年中無休

◆雰囲気
帝国ホテルにはフレンチレストランが二店ありますが、ラ ブラスリーはフランスのブラッセリーの雰囲気を再現したフレンチレストランです。レストランはインペリアルタワーの地下一階にあり、周囲には日本料理、中華料理などのレストランがありますが、写真のようにレストランのファサードは街場にあるレストランを意識した造りとなっています。
レストランのインテリアは19世紀末のアール・ヌーボー様式を取り入れたものですが、同じ様式のマキシム・ド・パリがアール・ヌーボー特有の自然のモチーフの曲線を基調としたデザインに対して、直線を基調としたすっきりとしたデザインとなっています。

ラ ブラセリー 写真のように、いくつもの鏡が取り付けてられたダークブラウンの壁とダークレッドのベンチシートを組み合わせたインテリアは、ブラッセリーの雰囲気を醸し出すには最もポピュラーなものです。床もよく使われる小口のタイル仕上げで模様を描いています。隣との席の間隔はさほど広くありませんが、天井が高いので開放感があります。開店してからかなりの年月が経っているはずですが、日本を代表するホテルのレストランとして、手入れが行き届いていて、内装はとてもきれいです。フランスの郷土料理・伝統料理を楽しめるレストランとして、インテリアは申し分ないと言えます。

席数は130席ほどの大型レストランで、ダイニングルームは三つのブロックに別れています。入って右側のフロアが二番目の写真の一番大きなブロックで、左側には次の大きさのブロックがあり、その両ブロックの中間に小さめのブロックがあり、ここが比較的静かなスペースとなります。

照明は天井にすずらんの形をしたシャンデリアとダウンライト、壁に布シェードのブラケットを使っていて、明るさは十分でした。

テーブルウェア関係は、次の通りです。鋳物(?)の脚のしっかりしたテーブルの上に白のクロスが1枚、食器はラ ブラセリーのロゴ入りのノリタケと白の食器、カトラリーは帝国ホテルのロゴ入りのもの、ワイングラスは中容量のものでした。テーブルには塩、胡椒入れも置かれています。

レストルームは店内になく、インペリアルタワーのものを利用します。レストランを出て左手奥にあります。

サービスに関してですが、最高級ホテルらしく全体にとても丁寧です。女性のサービススタッフも多く、席が6割位埋まった状況でテーブルへの目配り、料理の相談など親切に応じてくれました。サービススタッフの人数も適度だと思います。大型のレストランなので、一人一人にフレンドリーな応対はできませんが、きびきびと働いているスタッフはしっかりした応対で、気持ち良くレストランを利用できました。

◆価 格
ランチ  ¥2,800(平日のみ)/¥3,300/¥4,000/¥5,000
ディナー
 ¥6,500
  前菜、スープ、魚または肉料理、デセール、食後の飲物
 ¥9,000
  前菜、スープ、魚料理、肉料理、デセール、食後の飲物
 アラカルトもあります。
   サービス料 10%

◆料 理
店名からわかるように、このレストランの料理はシェフの独創的なアイデアを生かしたフランス料理というわけでありませんが、オーソドックスなフランス料理を愛する人には満足できるものと思います。街場のレストランの同種の料理と比べると、割高な気もしますが、手入れの行き届いた雰囲気のあるインテリアと最高級ホテルらしい丁寧なサービスで、落ち着いて食事が頂けるので、ホテルのレストランを選ぶ人も多いのではないでしょうか?またこのレストランは帝国ホテル伝統の西洋料理を継承するという役割もあるようで、帝国ホテルで考案されたシャリアピンステーキなども頂くことができます。
コースの料理は基本的に内容が決まっていて、料理内容はオーソドックスな料理の組み合わせとなっています。アラカルトは前菜、主菜など10種類位あり、ローストビーフ(1枚、2枚を選べます。)、仔牛のカツレツ、シャリアピンステーキなどの料理があります。

以下の料理の写真はクリスマスのコース料理(¥15,000)のものです。ディナーの営業は2交代制で、ほぼ満席のようでした。
前菜の蟹・帆立貝・サーモンのヴォロヴァンはタルトに魚介を入れて焼き上げ、アメリケーヌソースで仕上げたもので、良質な素材で、火入れも良くボリュームも充分でした。
スープはコンソメスープ クリスマス風で、オーソドックスなコンソメスープです。星型の人参やズッキーニを入れてクリスマス風としていますが、せっかくのクリスマスメニューなので、黒トリュフのスライスでもサービスしてくれればと思います。
魚料理赤座海老と平目のポワレ 豆のピュレソースは、シンプルな盛付けですが、素材、火入れは申し分なく、平目は形が整ったところだけ使っていました。ソースも魚介の味を引き立てています。
肉料理の牛フィレ肉のロースト フォアグラとトリュフ入りソース 季節の野菜添えは、オーソドックスな牛ヒレのローストで、ソースもガルニチュールもオーソドックスの一言。火入れは良く柔らかい牛ヒレ肉でしたが、明らかに和牛ではないので、牛肉の旨味はもう一歩と思いました。
デセールのヴァシュラングラセ クリスマス飾り プルーンのコンポートを添えては、上品な甘さとナッツ風味のアイスクリームが魅力的なデセールでしたが、クリスマスメニューの最後を飾る料理なので、フルーツをふんだんに使うとか、もう少し豪華なデセールを期待してしまいます。
パンはクリスマス以外の時と品揃えは同じで、最初の料理が運ばれる前にサービスされました。

以下の料理の写真はアラカルトのものです。
前菜のシェフ特製テリーヌは、猪肉を使ったものですが、臭みは全くなく、オーソドックスな味のテリーヌでした。コンソメゼリーと一緒に頂くと、ワインがどんどん進みます。
肉料理のローストビーフ(ダブル)は、きれいに火入れされた柔らかい肉質でした。ローストする時に香味野菜をそれほど使っていないのか、やや香りに物足りなさを感じます。ガルニチュールはこれまたオーソドックスな人参のグラッセ、ほうれん草を茹でたもの、ジャガイモをアルミホイル焼きしたもの(甘みを感じる、ふかふかに仕上げられたジャガイモで、美味でした。素材の良さが際立っています。)でした。ソースが辛めなので、ロースト肉の旨みよりもソースの味が支配的なのが残念です。
アラカルトのデセールのチョコレートケーキ アイスクリーム添えは、ナイフでチョコレートケーキを切ると、中から温かいチョコレートが出てくるフォンダンショコラでした。バニラアイスクリームとの相性は勿論良く、オーソドックスですが、美味なデセールです。

以下の料理の写真はコース料理のものです。
前菜の『牡蠣と洋ねぎのテリーヌ タラバ蟹のレムラード添』は、美しい盛り付けで旬の牡蠣が楽しめました。タラバ蟹との相性も当然良く、洋ねぎの入ったジュレも牡蠣を引き立てています。
本日のスープは、オーソドックスなレンズ豆のスープでレンズ豆の風味を生かした、いかにもブラッセリー的なスープでした。生クリームの使い方も適度だと思います。
魚料理の『甘鯛の蒸し物 三色のピーマンと共に 蕪のソースで』は、とても柔らかく軽く仕上がった甘鯛に蕪の風味をつけたバターソースが添えられていました。甘鯛の下にはジャガイモのピュレが敷いてあります。
肉料理の『牛フィレ肉のソテー カルバドス風味のりんごのソース』は、柔らかい肉質の牛フィレ肉で、火入れも良く、りんごの甘いソースが良く合います。りんごだけではなく、玉葱も使われているように思いました。付け合せにジャガイモのガレットなどが添えられていました。
デセールの『自家製 焼き菓子とアイスクリーム』は、 バニラのアイスクリームとイチゴのタルトと、オーソドックスな組み合わせでした。甘さを控えめにした上品なデセールですが、食事のフィナーレとしてはもう少し華やかさが欲しいと思いました。

食後の飲物はコーヒー、紅茶、ハーブティーが選べます。
パンは、バゲット、クルミ入りパンなど三種類あり、グリッシーニも添えられていました。 以前より種類が多く、写真のように最初にバスケットに入れて持ってきてくれました。

◆その他の情報
帝国ホテルにはフランスからシェフを迎えた最高級フレンチレストラン、レ セゾンがあります。
インターネットで予約ができます。

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