キハチ・銀座店(無国籍料理)


キハチ・銀座店 ◆場 所(中央区銀座2−2−6 第2DKビル)
地下鉄銀座駅は出口がいくつもあるので、数寄屋橋交差点(角にソニービルがあります。)からの行き方を説明します。交差点から外堀通りを東京駅方面に進みます。プランタン銀座を越えて、角のカフェで右折して進み、最初の角で左折し(プランタン銀座のリビング館に向って左手側の通り)、数十m進んだ左手のビルの1・2Fがレストランです。数寄屋橋交差点から、徒歩4〜5分程度です。
地図はこちらです。


◆最寄り駅
地下鉄 銀座線・丸ノ内線・日比谷線 銀座駅/有楽町線 有楽町駅

◆電 話
03−3567−6281

◆営業時間
月〜土曜日
 ランチ   11:30〜14:30(ラストイン)
 ティー   14:45〜17:00(ラストイン)
 ディナー  18:00〜21:00(ラストイン),21:30(ラストオーダー)
日曜日
 ディナー  18:00〜20:00(ラストイン),20:30(ラストオーダー)
  年中無休

◆雰囲気
ライフスタイル産業として、ファッション、インテリア、雑貨、レストラン、カフェなどを、多方面で展開しているサザビーの、レストラン部門の中核を担う、キハチ(KIHACHI)の銀座店です。キハチには、キハチ・チャイナ(銀座店は通りの反対側)、キハチ・イタリアン、パティスリー・キハチなどがありますが、ここで紹介するのは、無国籍料理のキハチ・銀座店(本店は、根津美術館そばの南青山です。)で、1Fと2F合わせて250席という、一般のレストランとしては超大型店になっています。
レストランに入ると、左手にパティスリーの販売コーナーとレセプション、その奥にレストルームと一部がガラス張りのワインセラーがあり、正面に2Fのダイニングルームへの階段、右手は、大きなフルオープンのキッチンとその回りにダイニングルームがあり、席からシェフ達が働いている姿が見えます。

キハチ・銀座店 階段を上って2Fに着くと、ダイニングルームは長方形で、左手の中心部に厨房に出入りするドアがあり、写真では見にくいですが、一番奥の壁に壁画が描かれています。ダイニングルームの仕上げは(2枚の写真は2Fのダイニングルームです。)、床の中心部が絨毯敷き、周囲がフローリング、壁はベージュ色の木製(?)です。ベンチシートは一番奥の右手の壁沿いに一部あるだけで、ほとんどが四角のテーブル席で、通路幅は比較的ゆったりしています(1Fのダイニングルームもゆったりしています。)ので、隣席の会話が気になることはありませんでした。中央には、写真のように大きな生花も飾られています。使っている椅子は、マホガニー色のクッションは少な目の椅子で、肘掛がついていました。
インテリア全体に言えることは、同じサザビー系列の「アフタヌーンティ」の影響が見られる(柱には同じようなタイルを使用、壁の仕上げ、色の使い方)ことで、アジアンテイストを入れたそのインテリアは独特の雰囲気を持っています。ただ「アフタヌーンティ」に行きつけている人には、あまり新鮮味がないかもしれません。

照明は、写真のように天井を一段上げた間接照明、ダウンライト、ガラス(?)グローブのブラケットを使っていて、ムード重視のためか、ダイニングルーム全体が暗く、テーブルの上をライトアップする工夫はありません。そのためワインリストの小さな字のドメーヌ名が非常に読みにくいのは困りました。野菜を使った盛り付けもこの暗さでは映えません。以前1Fで食事した時は、オープンキッチンの明かりがダイニングルームに漏れてきて、全体に暗いことは変わりありませんでしたが、特に不自由は感じなかったので、このレベルにしてもらいたいと思います。BGMに関しては、ポップス、モダンジャズ、ジャズボーカルなどが、静かな音量で流れていて、気になるレベルではありません。

キハチ・銀座店 テーブルウェア関係は、次の通りです。金属脚のテーブルトップにはビニールが貼られ、テーブルクロスはその上に2枚、食器はノリタケ、ニッコー、KIHACHIのロゴ入りの無名のものが使われていました。カトラリーはイタリアンレストランでよく使われるサンボネ、水用のグラスは、ごく普通のステム付きのものですが、ワインをボトルで注文すると、ワインを楽しむにふさわしい、ガラスの薄い中容量のグラスにしてくれました。

1Fのレセプション奥のレストルームは、男性用、女性用の二室あり、男性用は床と腰壁が黒御影石、洗面カウンターがグレーの大理石(?)で、洗面カウンターの上が鏡張りなので、実際以上に広く見えます。カウンターには液体石鹸、ペーパータオルの用意があり、花も飾られていました。照明はダウンライトとブラケットを使っていて、BGMも比較的大き目の音量で流れていました。

サービスに関してですが、席が7割位埋まった状況で、超大型店にも関わらず、特に大きな問題はありませんでした。フロアが広く、ダイニングルームが暗いという不利な条件ですが、グラスのワインが少なくなって、気がつきにくいということはありましたが、料理の出される間隔も適度で、料理に関して質問しても、丁寧に答えてくれました。ソムリエの資格がないと思われるスタッフでも、ワインのアドバイスは受けられました。入店時も、手荷物の預かり、席への誘導などスムーズで、出店時も預けた荷物を持って、出口で待っててくれるなど、一般の人が利用する上で、充分なレベルと思います。大型店でサービススタッフも多いので、詳しいマニュアルを作成して、従業員教育をしているのかもしれません。

◆価 格
ランチ  ¥2,500/¥3,500/¥5,000
ディナー
 ¥5,000
  前菜二品、魚または肉料理、デセール、食後の飲物
 ¥7,000
  前菜二品、魚料理、肉料理、デセール、食後の飲物
 ¥9,000(シェフお勧めの特別コース)
  前菜三品、魚料理、肉料理、デセール、食後の飲物
 アラカルトもあります。
   サービス料 10%

◆料 理
料理の写真を掲載していますが、他のお客様に迷惑にならないように、すべてフラッシュを使用していません。
テーブルの上は暗いため、写真が不鮮明ですが、ご了承ください。


無国籍料理ということになっていますが、キハチの料理はフレンチをベースにした無国籍料理です。その料理はソースに重きを置いたフレンチとは異なり、アジアを含めて、いろいろな素材や香辛料を使い、素材自体の味を重視した料理です。但しアジアのスパイスを使うことが多いので、苦手なものがある場合、サービススタッフとよく相談して料理を決めた方が良いでしょう。¥5,000と¥7,000のコースは、コースにより選べる料理が異なりますが、前菜は10種類位、魚・肉料理は2〜3種類位から選ぶことができました。量的には¥5,000のコースでも、全体を通してみれば、それほど少なくはありませんでした。

前菜の『薄切りたこの胡麻風味 水菜のサラダ添え』は、胡麻の香りが広がり、食欲をそそりますが、アジアンの調味料を使っていて、かなりスパイシーな味付けでした。料理名には書いてありませんが、じゃこが入っていて、面白いアクセントになっています。たこ自体は、それほど柔らかくありませんが、胡麻との相性は良く、スパイシーな味付けが苦手でなければ、楽しめます。
前菜の『新鮮な真鯵とアボカドのタルタル サンタフェ風』は、真鯵とアボカドという面白い組合せのタルタルです。鮪とアボカドの組合せは相性が良いので一般的ですが、この組合せも鯵の生臭さがよく抑えられて、意外とクリーミーでした。付け合せにはルッコラも使われています。
前菜の『色々海の幸入り冷たいパスタ フレッシュトマトソース』は、カッペリーニを使っていて、見た目は南青山「リストランテ ヒロ」の『高知産トマトの冷たいカッペリーニ』を思い起こさせますが、こちらはガスパッチョ風の味付けになっていて、細かく刻んだズッキーニ、たこも入っています。初夏にふさわしい爽やかなパスタと言えます。

肉料理の『乳飲み仔牛スネ肉のオリエンタル風 オレンジ煮込み』は、全体に甘味を生かしたマイルドな味付けの中に、アジアンの調味料を少しだけアクセントに加えた肉料理です。仔牛スネ肉は充分煮こんで、とても柔らかく、ソースはオレンジの酸味と甘味が感じられます。付け合せには、これも甘味が感じられるパスタと、いかにもキハチらしい付け合せのチンゲン菜が添えられます。

デセールは、盛り合わせで、ワゴンから選ぶのではなく、あらかじめ決められた内容のオーソドックスなものでした。抹茶のムース、木苺とマンゴーのシャーベットなどの組合せで、甘さは控え目で、シャーベットはジューシーでした。どれも美味しいですが、無難なデセールなので、もう少しオリジナリティのあるものを期待したくなります。
パンは自家製で、シャンピニオン、バゲットなどがサービスされますが、温めてはいませんでした。「パティスリー・キハチ」でも手に入ると思いますが、特別印象に残るものではなく、個人的は「アフタヌーンカフェ」のパンの方が好きです。なおパン用にバターだけでなく、オリーブオイルも選ぶことができました。

食後の飲物はコーヒー、エスプレッソ、紅茶、ハーブティーが選択できます。ハーブティーはフレッシュで、レモングラス、カモミールなどのブレンドでした。プティフールのサービスがないのは少々残念です。

ワインの品揃えは以下の通りです。赤ワインが、ボルドー、USA、オーストラリア、イタリアなどを30種類位(¥4,500〜¥15,000)で、白ワインが、フランス、オーストラリア、USA、イタリアなど25種類位(¥4,500〜¥12,000)、シャンパーニュが3種類位の品揃えです。なおワインリストは国・地域ごとに分類するのではなく、味わいごとに分類されています。また他に銘壌ワインを揃えたリストもありますので、このリストで物足りなければ、持って来てもらいましょう。

◆その他の情報
総料理長 熊谷喜八氏は、現在でもクラブデトラントの会員であり、フランスで修行し、葉山の有名な「ラ・マーレ・ド・チャヤ」で、料理長として南仏的な料理を提供しており、経歴的にはフレンチのシェフです。

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