ル・ヴェール(フランス料理)


◆場 所(中央区銀座4−6−1 銀座三和ビル)
松屋銀座店横の三越寄りの松屋通りに面していて、通りを隔てた松屋の向かいのビル(1FにUFJ銀行がある建物で、UFJ銀行の奥になります。)の1Fです。一番近い銀座駅の出口から徒歩1分位です。
地図はこちらです。


◆最寄り駅
地下鉄 銀座線・丸ノ内線・日比谷線 銀座駅

◆電 話
03−3535−3233(FAX 03−3561−8190)

◆営業時間
ランチ 11:30〜14:00(LO)
カフェ 14:00〜16:30(LO 16:00)
ディナー 17:30〜22:00(LO 21:00)
   年中無休(特別に休日あり)

◆雰囲気
扉を開けるとすぐに32席ほどのダイニングルームで、左手すぐにコート掛け、傘入れがあります。席数の割りに狭い空間ですが、改装されていてきれいです。少しアールデコを取り入れたモダンなインテリアで、静止画のプロジェクターが入口正面の壁にあります。右手の奥に配膳や飲物を作るカウンターがあります。カジュアルなフレンチレストランですが、ビストロ的なインテリアではなく、おしゃれなカフェバー的な雰囲気で気軽にフレンチを楽しむレストランと言えます。

入口付近の天井は高いのですが、左手奥の方は天井が低くなっています。床はカウンター付近を除いて落ち着いた木を生かしていて、椅子は同色のファブリックを背もたれと座面に使ったモダンな木製です。天井が低くなっているところは窓側がベンチシートになっています。テーブルは軽量級で、二人用のテーブルは狭く、隣の席と近接していますが、値段を考慮すれば仕方がないでしょう。
ただこの狭さも何故か居心地良く感じてしまうのは、フレンチを食べ慣れたカップルや小人数のグループが比較的静かに食事しているためのように思います。もっと広いスペースを持ったビストロや低価格のイタリアンレストランはいくつもありますが、そのようなレストランとは違った、落ち着いた雰囲気がこのレストランにはあります。デートにも充分使えますし、銀座でのショッピングや観劇の帰りにも気軽に利用できます。

照明はダウンライトを主に使っていて、天井の高いところは少し暗い感じがしますが、天井が低くなっているところは、テーブルがかなり明るくなりますので、料理が映えます。天井には白いBOSEのスピーカーがあり、BGMが流れていましたが、静かな音量です。
テーブルウェアについては次の通りでした。テーブルクロスは以前は1枚掛けでしたが、一番下に布クロス、その上にビニールクロス、一番上に布クロスの3枚掛けに改善されていました。ナプキンは紙でしたが、これも銀座で低料金なので、我慢できるレベルです。食器は主にニッコーを使い、グラスはワインをボトルで注文すると容量の大きなグラスに交換してくれました。カトラリーはTodaiで、ナイフレストで使い回しします。

レストルームは天井が低くなっているところの一番奥に男女兼用で1室あります。とても狭い空間ですが、液体石鹸とペーパータオルの用意がありました。

サービスは以前よりずっと改善され、スタッフの人数は席数に対してちょうど良いと思われます。高級店のように、すべてが丁寧で優雅にというわけではありませんが、てきぱきとこなしているようで、好感が持てます。満席の状態でも、料理の出される間隔は適度で、テーブルへの目配りも充分と思いました。料理の説明は簡単ですが、出店時にコートを着る手伝いはしてくれました。

◆価 格
ランチ
  ¥1,500/¥2,000/¥2,500(平日)
  ¥2,800 /¥4,500(土・日・祝日)
ディナー
 ¥3,500(料理により追加料金あり)/¥5,500
   前菜、魚料理、肉料理、デセール、食後の飲み物
   サービス料10%

◆料 理
銀座の中心で、前菜、魚料理、肉料理、デセール、コーヒー or ティーのディナーコースが、¥3,500から楽しめる(一部の料理は追加料金が必要)のはとてもリーズナブルです。もっと不便な場所のビストロでも、前菜、主菜、デセール、コーヒー or ティーで、¥3,000〜¥3,500が一般的です。¥3,500のコースは前菜、魚料理、肉料理は3〜5種類から選択でき、¥5,500のコースはシェフのスペシャリテが入るスペシャルディナーで、材料が良くなりますが、料理は決まっていて、料理の数も同じになります。
以前に比べて使われてる素材の質は良くなり、フォアグラ等の高級食材を使ったメニューもプラス料金で頂けます。料理はビストロの地方・家庭料理的なものではなく、南仏系のシェフのアイデアが生かされた本格的なフレンチです。盛付けは上品で、普通の人には量も適度で、充分満足できる内容だと思います。

前菜の『フレッシュフォアグラとパプリカ風味の玉葱のコンフィのテリーヌ』(+¥300)は、下にじゃがいもが敷いてあり、パプリカ風味となっていますが、ソース、味付けともオーソドックスでフォアグラも上質でした。
前菜の『戻りガツオと野菜のテリーヌ 大葉風味のドレッシング』は、戻りガツオをテリーヌに使うおもしろい一品で、たくさんの野菜を使い、味も、見た目も楽しめる料理です。
前菜の『海の幸のバジリコのパスタ』は、魚介類が豊富で、シンプルな味付けですが、パスタはきちんとアルデンテでした。

魚料理の『ホウボウとツブ貝のアクアパッツア仕立て ドライトマト風味』は、下にポワローが敷いてあり、貝類の風味が豊かなスープ仕立てでした。スープは多少濃い目の味付けです。
魚料理の『本日築地より直送の鮮魚を本日の調理法で』は、旬のスズキのポワレで、ラタトュイユが添えられていました。オーソドックスに軽く仕上げられた上品な料理で、スズキの淡白な味が生かされています。
魚料理の『オオヒラメ(カレイの仲間)の網焼き アサリと野菜の軽い煮込み添え』は、単純なブール・ブランのソースではなく、アサリの風味を入れたソースで楽しめます。
魚料理の『メカジキのピザ仕立て ほうれん草とパセリのフリット バルサミコ酢のソース』は、ピザ仕立ての意味がよくわかりませんでしたが、バルサミコのソースはメカジキによく合いますし、単にほうれん草を付け合わせるのでなく、揚げてあるのも効果的です。

肉料理の『フランス産鴨肉胸肉のロースト オレンジとコリアンダー風味 アンディーブのブレゼ添え』は、以前より上質な鴨肉を使っていて、下には柔らかく仕上げたアンディーブが敷いてありました。コリアンダー風味が苦手な人でも気にならない程度の風味付けです。
肉料理の『鴨胸肉のハチミツ焼き ポテトグラタン添え』は、素晴らしい素材というわけではありませんが、オーソドックスなフルーツのソースはとても相性が良いと思います。
肉料理の『仔羊ロース肉のローストと秋ナスのマリネ タイム風味のドレッシング』も、素晴らしい素材というわけではありませんが、ボリューム、味付けとも価格を考慮すると充分です。

デセールの『香草(エストラゴン、セルフィーユなど)風味のクレムブリュレ チョコレートのアイスクリーム添え』は、適度な甘さのクレムブリュレとアイスクリームで、わずかに感じられる香草風味がオーソドックスなクレムブリュレを一層魅力的にしているデセールでした。
デセールの『パッションフルーツのムースとレモンのシャーベット』は、少し量的に物足りない気もしますが、味と値段を考慮すると満足できます。
パンはバゲットのみですが、温めてサービスされました。バターの他にビストロの定番、豚のリエットもサービスされ、クセのないマイルドなリエットでバゲットに良く合います。

ワインについては次の通りです。フランス産を中心にして、カリフォルニア産、オーストラリア産を用意していました、赤ワインが30種類位(¥4,000〜¥30,000位)白ワインが20種類位(¥4,000〜¥15,000位)、スパークリングワインが数種類(¥4,000〜¥12,000位)です。中心価格帯は¥6000前後ですので、料理の価格とバランスが取れていると思います。ワインの持ち込みも抜栓料を払えば可能です。

◆その他の情報
『ル・ヴェール』は大阪にある東洋ホテルの関連会社、旅行業のパシフィックリゾートの経営で、同じ建物の2Fの高級フレンチレストラン『レ・ザンジュ』の姉妹店です。
席数が少なく人気店ですので、電話で必ず予約しましょう。夜でも一部の席は二回転します。週末でなければ夜8:30以降は予約なしでも入れる場合がありますが、基本的に予約は必須です。
ティータイムにはケーキセットもあり、カフェとしての利用も可能です。
車で行く場合、PM6:30以降なら、松屋の裏通りのコインパーキングが空いてくるので、これを利用すると良いでしょう。
デートでこの店を使いたいと考えていて、雰囲気が心配な人は、周囲はすべてガラス窓なので、外からレースのカーテンを通して、店内がところどころ見えますので、確認してから利用されると良いと思います。

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