◆場 所(中央区銀座4−5−5 ミキモトビルB1F)
説明するまでもありませんが、銀座四丁目交差点の和光から50mくらい京橋方向に向かって行った、ミキモト宝石店の1F正面に入口があります。一番近い銀座駅の出口から徒歩1分もかかりません。
地図はこちらです。
◆最寄り駅
地下鉄 銀座線・丸ノ内線・日比谷線 銀座駅
◆電 話
03−3561−9706
◆営業時間
11:30〜14:30/17:30〜22:00
日曜休
◆雰囲気
入口の狭いドアを開けると、赤の絨毯が引かれた階段があり、それを降りていくと、左手に小さなクロークがあります。レストランに入ると最初に小さなウェイティングバーがあり、ソファも置いてあるので、食事の待ち合わせに利用できます。
その奥にアールヌーボー調のダイニングルームがあり、床は入口の階段と同じく赤の絨毯で、ベンチシートなどもすべて同じ赤で統一されています。アールヌーボー様式のレストランとしては、同じ銀座の『マキシム・ド・パリ』が有名ですが、それに比べるとアールヌーボー独特の曲線の装飾は少なく、壁に鏡を多く使用して広く見せています。照明はダイニングルーム中央の多数の小電球とブラケットを使用していますが、適度な明るさです。
日本でも指折りと言われる高級店として不満な点は、いくら地価の高い銀座の一等地にしても、天井があまり高くなく、開放感のないダイニングルームなのに、テーブルを詰め込んでいる点です。テーブルの間隔は狭く、特にベンチシートの席は、隣の会話が良く聞こえて落ち着きません。ベンチシートに向かい合いに座る席(カップルで行った男性は必ずこうなります。)は最悪で、ギャルソン、ソムリエと話す時、いちいち体をひねらないといけません。同じく銀座の地下にある『マキシム・ド・パリ』にも行って、比較してみるとその違いが良く分かります。『マキシム・ド・パリ』の場合は、通路幅がこれより広く(ゲリドンサービスが余裕をもってできます。)、二人席の場合も並んで座るため、ダイニングルームを見渡して食事が楽しめます。
レストルームはウェイティングバーからダイニングルームを見て、右奥にあります。昔に比べて、御影石をふんだんに使い、改装されてきれいでしたが、ウェイティングバーのカウンターの塗装は相当剥がれ落ちたままになっていました。レストラン入口近くで最初に目につくところなので、ちょっとがっかりさせられます。
カトラリーは使い込んだクリストフルですが、ワイングラスはごく普通の容量の小さなグラスで、ワイン好きの人には物足りないでしょう
サービスは全体にとても丁寧な印象で、ギャルソンの人数も多いですが、同じ時刻に私達を含めて三組の客が同時に入店し、偶然、同じタイミングで料理を注文したところ、最初の前菜が出るのに、非常に待たされました。ギャルソンが各テーブルに謝りに回るという事態に、レカンのような世間で一流と認められている店でも、厨房との連係が悪いミスを犯すのだと思いました。
ソムリエの対応にも不満が残ります。フルボトルだけで最後まで通すか、食前酒+ハーフボトルの組み合わせにしようか迷っていたのですが、なかなかハーフボトルのワインリストを持ってきてくれないのです。会計伝票はすぐに持ってくるのに。サービス全体に感じるのは、誠意ある丁寧さではなく、型通りの丁寧さです。グラン・メゾン(一流店)を自負するなら、もう一段のレベルアップが必要と思います。
◆価 格
ランチ ¥5,000/¥6,000/¥8,000
ディナー ¥13,000/¥18,000/¥23,000
アラカルトもあります。
サービス料 10%
◆料 理
メニューを見る限り、素材、調理法、ソースに意欲的な料理が並んでいますが、それが素晴らしい味に反映されている料理と期待外れの料理に別れる可能性があります。前菜のサラダ仕立ては、野菜、魚介類とも素材が良く、いろいろな味が楽しめ、とても印象深く爽やかな味です。ただ和牛のポワレは、一流店の素材としては?のつくもので、チーズ風味も、素材を引き立てているとは言えないように思います。料理を決める時に、調理法、ソースをギャルソンに詳しく聞いてから注文することをお勧めします。
デセールは都内の有名デパートに入っているレカンのパティスリー、同じ銀座のレカンのパティスリーのケーキと同じ印象で、特にフランス料理店のデセールだと感激するようなものではないように感じました。
ワインに関して、1万円を越える有名な銘柄はかなり揃っていますが、価格は平均レベルよりいくぶん高く、ボルドーなどの価格高騰をそのまま反映させている価格です。1万円以下の手頃なワインは少ないので、それなりの覚悟をしてお選びください。『雰囲気』の項目でも書きましたが、ハーフボトルのワインリストは別なので、ワインの酒量が少ない人は、あらかじめハーフボトルのワインリストも一緒に持ってくるように申し出た方が良いです。
◆その他の情報
レカンを一躍トップレベルにしたシェフが井上旭(のぼる)氏(現在『シェ・イノ』、『マノワール・ディノ』シェフ)と城悦男氏(現在『ヴァンサン』シェフ)です。現在のシェフは十時亨(とときとおる)氏です。
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