◆場 所(中央区銀座5−9−15 銀座清月堂ビル B1・2F)) 銀座四丁目交差点角の日産ショールムから晴海通りを東銀座方向に進み、最初の角を右折して、あづま通りに入ります。60〜70m位進んだ左手の、1Fが画廊の黒い5階建のビルの正面の階段(右の写真のようにRestaurant LINTAROの表示があります。)を降りていくと、B1Fがレセプションになります。銀座コアビルの裏手にありますので、コアビルの1Fの中を通って、あづま通りに出た方が近くなります。駅から徒歩1〜2分です。 地図はこちらです。 ◆最寄り駅 地下鉄 銀座線・丸ノ内線・日比谷線 銀座駅 ◆電 話 03−3571−2037(FAX03−3571−6240) ◆営業時間 ランチタイム 11:30〜16:00 ティータイム 14:00〜17:30 ディナータイム 16:00〜22:00(月〜土曜 ラストオーダー21:00) 16:00〜21:00(日・祝日 ラストオーダー20:15) 年中無休 ◆雰囲気 入口の階段(壁はベージュの耐火レンガを切ったものをタイルとして使用しているようで、重厚な雰囲気です。)を降りていくと、木の格子が入った背の高い自動扉があり、そこを入るとB1Fのレセプション・キャッシャーになります。一般のフランス料理店なら席で会計ですが、このレストランでは基本的には、ここで会計になります。右手はバーカウンターとテーブル席がいくつかある、小さなダイニングスペースですが、照明は暗く、食事よりはバーで利用するのに適した雰囲気です。B2Fが満席の時は、ここで食事になりますので注意してください。B1Fのこのスペースには窓があり、吹き抜けのB2Fのダイニングルームを見渡すことができます。さらに回り階段を降りていくとB2Fのダイニングルームになります。 B2Fのダイニングルームは7m近い高さの吹き抜け(右の写真)で、目の荒いベージュの吹き付けの壁と3枚のタペストリー(麻の布にイタリア トスカーナ地方の建物にある壁画を写し取ったものです。)が中世的な印象を与えていて、このクラスのレストランにしては、とても上質なインテリアです。床は落ち着いた色のフローリングで、厨房付近は真紅のペイズリーのカーテンが掛かっています。隣席との間隔はあまり広くありませんが、中央の配膳台(生花が飾ってありました。)と吹き抜けのため、狭苦しい感じは全くなく、落ち着いて食事が楽しめます。銀座での買物帰りに利用する人が多いせいか、デパーの食堂にあるような、荷物置きが各テーブルに用意されていました。 照明は右の写真のように天井のダウンライトとブルーのガラスのブラケットを用いていて、フラットな照明で、テーブルの上を特にライトアップしていませんが、食事をするには充分な明るさです。椅子はラタンと金属フレームの軽量のモダンなデザインのもので、幅は狭いですが、見た目ほど座り心地は悪くありません。ただ人によっては安っぽく感じるかもしれません。 ダイニングルーム全体の印象は高級ですが、気軽な雰囲気でもあるので、イタリア料理店のように、アラカルトの料理を自分たちで取り分けて食べている人もいます。 テーブルウェア関係は次の通りです。クロスはテーブルの上にネルのアンダークロスを掛け、その上にクロスが二枚の三枚重ねです。一番上のクロスは以前のものより、上質なものに改善されていました。食器は国産のニッコーのボーンチャイナを主に使い、カトラリーは使い込んだ国産のTodaiです。グラス類はごく普通の特長のないもので、ワイングラスも容量は多くありません。 レストルームは、階段入口と反対のダイニングルーム中央の奥に男性用と女性用があります。男性用は木とステンレスを使用したモダンで上質な、大人のインテリアで、石鹸、ペーパータオルの用意があり、洗面台には観葉植物も置いてありました。なおレストルームのみ、バッハなどの宗教曲のBGMが静かな音量で流れていました。 フロアのサービスは男性・女性が担当していて、価格が安いので仕方がない面がありますが、席数に比べて人数を抑えているので、ワイングラスが空なのに気づかないこともあります。料理の説明、ワインのアドバイスなども、高級フランス料理店と言えるレベルには達していません。ただ料理の出される間隔は、満席でも全く問題がありませんし、いろいろ質問したり、希望を伝えると親切に対応してくれますので、特に悪い印象はありません。入出店時の応対も丁寧です。冬場では出店時にコートを着る手伝いもしてくれました。 ◆価 格 ランチ ¥1,300〜¥3,500 ディナー ¥3,500 前菜、スープ、魚または肉料理、デセール、食後の飲物 ¥5,000 前菜二品、スープ、魚料理、肉料理、デセール、食後の飲物 ¥7,000 前菜二品、スープ、魚料理、肉料理、デセール、食後の飲物 アラカルトもあります。価格帯は以下の通りです。 前菜 ¥1,000〜¥2,000/サラダ ¥600〜¥1,000/スープ・パスタ ¥600〜¥2,200 魚・肉料理 ¥1,800〜¥2,500/デセール ¥600〜¥1,000 サービス料 10% ◆料 理 コースの料理内容は基本的に季節変わりで、アラカルトの中から選ばれた料理を、コースに組み立てたもので、コースの値段により料理と品数が異なります。料理はあらかじめ決まっていて、デセールのみ数品から選択できました。アラカルトは前菜、スープ・パスタ、魚・肉料理どれも数種類は揃っていますので、コースの料理が好みでない人は、アラカルトを選んだ方が良いと思います。 高価な食材を使った料理は少ないですが、軽やかに仕上げていて、重たいソースのフランス料理が苦手な人には食べやすく感じるでしょう。野菜も契約農家の無農薬野菜を使っています。ただ軽やかに仕上げた、食べやすい料理は、料理全体の印象を薄いものにしているのも確かです。 また以前に比べて、野菜の調理の仕方、ソースの出来が落ちた印象があります。上層階がパーティールームなので、大きな宴会があると、料理にバラツキがあるのかもしれません。 老舗のレストランで軽めな料理が多いためか、年配の人が他のフランス料理店より多いように感じます。 ¥3,500のコースの料理の写真 『旬の魚介のゼリー寄せ』は、穴子、サーモン、カニ、海老、帆立などをゼリー寄せにしたもので、トマト、チコリ、グリーンアスパラガスが付け合せてありました。素材自体は良いと思いましたが、甘いブラウンソースが平板な味のように思います。 『フレッシュコーンのスープ』は、洋食屋のコーンポタージュと異なり、舌触りはさらりとした仕上げのスープで、かなり甘さが印象に残るスープでした。 『石もちのフレッシュトマトソース』は、石もちの火入れは良いのですが、ピューレ状のトマトソースが、あまりフレッシュな感じがしません。付け合せの野菜は茹で過ぎで、野菜本来の旨味があまり感じられませんでした。 『肥後あか牛の赤ワイン煮』は、付け合せの野菜がたっぷりしていますが、肥後あか牛の分量は少な目です。ソースの味はワインをベースにしたと言うよりもデミグラス的で、個人的にはもう少し牛肉を煮込んだ方が良いと思いました。 『マンゴーとクリームチーズのムース』は、木苺のシャーベット、西瓜、無花果、キーウィなどのフルーツが添えられていました。マンゴームースはマンゴーの風味は控え目で、クリームチーズのムースの方が印象に残ります。甘さも全体に控え目です。 『いちごパフェ』は、苺のクリーム、カスタードクリームが二層になり、苺が一番上に盛り付けてあります。一般的なパフェで、甘さはちょうど良いと思いました。 ¥5,000のコースの料理の写真 最初の冷前菜の『筍のムース、フルーツトマトソース』は、筍の香りが豊かで、筍と付け合わせのインゲンの歯ごたえもサクサクしていて、余計な繊維分が口に残りません。フルーツトマトのソースも充分甘さがありました。盛付けも大胆です。 二番目の温前菜の『オマール海老の春巻き』は、ビーツ、人参、大根の千切りが付け合わせにつき、黄ピーマンのソースが添えられます。ソースにわずかに効かせた辛み(マスタード?)が良いアクセントになっています。 ポタージュの『鶏のブイヨンのクリームスープ』は、クリームの風味より、鶏のブイヨンの風味の方が強いので、クリームスープが苦手な人にも向いています。 魚料理の『まこ鰈のケッパー添え、サラダ仕立て』は、ケッパー風味のバターソースで仕上げてあります。まこ鰈の身は柔らかいのですが、もう少しカリッとポワレして香ばしさを出した方が良いと思います。 肉料理の『仔牛のカツレツ、クレソンソース』は、クレソンソースといっても、クレソンの苦みはほとんど感じません。どちらかと言うと甘みのあるクリーミーなソースで、あっさり仕上げています。 デセールは盛り合わせで、アーモンドのムース、木苺のシャーベット、ガトーショコラ、カスタードプリンの4種類でした。どれも甘さを控え目にして、素材本来の味を生かした爽やかな仕上がりです。もう少し量があると満足できるでしょう。 食後の飲物はコーヒーと紅茶を選択できます。 なおパンはバゲットで、温かくしてサービスする時もあれば、冷めていることもあります。結構香ばしいので、バターさほど必要としません。 ワインの品揃えは、赤8種類、白8種類、ロゼ1種類、シャンパーニュ2種位で、有名な銘柄よりも店で独自にセレクトしたものを中心に品揃えしています。ワインのアドバイスはあまり期待できませんので、ワインリストに書かれた説明を頼りに選ぶことになります。価格的には¥4,000〜¥10,000を中心に品揃えしていますので、料理の価格とバランスが取れています。またカラフェに入ったハウスワインの用意もあります。 ◆その他の情報 人気店なので予約は必ず必要です。雰囲気が大幅に異なりますので、食事がメインの場合はB1Fではなく、B2Fの吹き抜けのダイニングルームと指定して予約しましょう。 車で行く場合、レストラン専用の駐車場はありませんので、コインパーキングを利用するか、他の駐車場を利用する必要があります。 LINTAROの名前は、銀座清月堂ビルの社長の名前から取っています。 現在の建物に建替えする前は、『レストラン銀座清月堂』で、1Fがカフェ、2F以上がフランス懐石料理で有名なレストランでした。 LINTARO リンタロウのページへ |