◆場 所(中央区銀座5−11−4 銀座クレストビル1F) 地下鉄東銀座駅の方が近いのですが、銀座4丁目交差点からの行き方を説明します。交差点角の日産ギャラリーから晴海通りを東銀座方面に向います。200m位進むと、右の写真の小さな公園があり、その隣の建物の1Fがレストランです。レストランの入口は、公園沿いではなく、公園の角を曲がって横道に入り、建物の真中付近にあります。銀座4丁目交差点から徒歩3分程度です。なお東銀座駅の出入り口は、公園のすぐそばにあり、一番近い出口から徒歩1分位です。 地図はこちらです。 ◆最寄り駅 地下鉄 銀座線・丸ノ内線・日比谷線 銀座駅 地下鉄 日比谷線・浅草線 東銀座駅 ◆電 話 03−5565−0770(FAX 03−5565−0780) ◆営業時間 11:00〜15:00(L.O.)/17:00〜22:00(L.O.) 土 11:00〜22:00(L.O.) 日・祝日 11:00〜21:00(L.O.) 年中無休 ◆雰囲気 レストランに入ると、数段の階段があって、正面に厨房、左手にレストルーム、右手にレセプションとバーカウンター、さらにその奥にダイニングルームがあります。レセプション周辺の床は絨毯で、バーカウンターもあるせいか、ゆったりスペースを使っている印象があります。 レセプションでコートや手荷物を預かってくれ、ダイニングルームに案内してくれます。隣りのバーカウンターには、椅子が数脚ありましたので、ウェイティングバーとしての利用も可能なはずです。また厨房の一部がガラス張りになっています(三番目の写真)ので、ダイニングルームに向う途中に、中の作業を拝見できます。 ダイニングルーム(レセプションとの境に段差があるのでご注意)は公園側が、一部柱がありますが、天井まである黒のサッシを使ったガラス窓で、天井も高いので、とても開放感が感じられます。70名は楽に入れるダイニングルームです。 またガラス窓に向って左手の壁面は、すべてワインセラーになっていて、天井までのガラス張りで、黒のワインラックを壁一面に並べたインテリア(二番目の写真)は、なかなか壮観でインパクトがあります。インテリアデザインを担当したのはフランス人で、モダンでシャープなセンスでまとめていますが、クリーム色の砂岩の柱、ダークブラウンの木の床、モダンの木の椅子を使うなど、ナチュラルな温かみも感じられます。テーブルの間隔は、あまり広くなく、ダイニングルームにテーブルと椅子が、隙間なく置かれている印象がありますが、価格を考えると納得できます。 照明はハロゲンランプを使ったダウンライトで、以前より全体に明るくなったようで、テーブルの上は、食事するには充分なレベルの明るさを確保しています。BGMは流れていませんでした。 テーブルウェア関係は次の通りです。黒の木製の脚が四足のテーブルの上にゴムのクッションマットを敷き、その上にフランス BRAGARD社のサテン生地のクロスを二枚重ね、ナプキンも同素材のものです。カトラリーはホテル仕様のクリストフル、食器はベルナルドと白の無名のもの、ワイングラスはリーデルですので、ワインを充分楽しめます。 レストルームは、入口付近に男性用・女性用の2室あります。男性用は、床がテラコッタ風タイル、壁が濃いベージュ色の塗装仕上げで、モダンでシンプルなインテリアです。洗面台には液体石鹸、ペーパータオルの用意がありました。照明はダウンライトを使っていて、BGMは流れていませんでした。内装はとてもきれいで清潔です。 サービスに関してですが、入店時は丁寧に迎えてくれ、料理やワインなどに関して質問しても、親切に教えてくれます。スタッフの人数は席数に比べて多少少なく感じられますが、席が満席に近い状況でも、テーブルへの目配りは充分でした。席を外して戻った時も、椅子を引いてくれる、出店時もコートを着る手伝いをして見送ってくれるなど、全体に丁寧な接客は好感が持てます。 ◆価 格 ランチ ¥1,900/¥2,700/¥3,900 ディナー ¥3,900/¥5,200/¥6,700 アラカルトもあります。 サービス料 10% ◆料 理 コースの料理は、メインの料理を幾つかの料理(三〜四品)から選んでコースを組むようになっています。コースによって選べる料理が異なり、ロテスリーという看板を掲げているので、ロースト料理という項目もあります。 全体の印象としては、使われている素材は良質で新鮮、旬を生かした料理が多くなっています。盛り付けも以前より丁寧になったと思います。価格を考慮すると、銀座という立地で、多少席数が多いとは言え、この雰囲気でこのレベルのフレンチが頂けるのは、とてもリーズナブルに感じます。以前はエスニック風味やギリシャ風など、独特な味付けの料理もありましたが、オーソドックスなフレンチらしさを感じさせながらも、シェフの素敵な閃きを取り入れた魅力的な料理に軌道修正したように思います。 前菜の『シャラン産鴨の胸肉のグリエと腿肉のコンフィのサラダ 緋富人参のラッペと柑橘類のジュレ』は、鴨をいろいろな味わい方で楽しめる料理です。人参のラッペと柑橘類のジュレは甘酸っぱく、鴨肉と良く合います。 前菜の『パルマ産プロシュートのコンソメで煮含めた冷たい冬瓜とずわい蟹、きゅうりのビネグレットで』は、柔らかく煮込んだ冬瓜が季節を感じさせます。コンソメの味わいをたっぷり楽しめ、発泡性のワインと良く合います。 前菜の『焼きたて和牛ローストビーフのサラダ仕立て 西洋わさびソース』は、とろけるような柔らかさの和牛がとても印象的なサラダでした。ジューシーな肉質の和牛で火入れもよく、ソースもおいしく、もっとこのローストビーフが欲しくなります。ラフランス、トレヴィス、エンダイヴ、トマト、サニーレタス、サツマイモなど使われいる果物、野菜も新鮮そのものです。 前菜の『オマール海老とカブのサラダ仕立て』は、見た目もあっさり、食べてもあっさりしたサラダで、冷前菜として、とても食べやすいですが、オマール海老の量は少な目です。 前菜の『フォアグラとモリーユ、グリーンアスパラガスのフリカッセ』は、フリカッセと言っても、小麦粉の量を押さえて、あっさり仕上げていて、フォアグラのこってり感もそれほどありません。モリーユ、グリーンアスパラガスとの相性は良いですが、この温前菜も量が少な目でした。 魚料理の『天然平目と海老のポーピエット”イルドフランス”』は、その名の通り海老を平目で巻いて、オーソドックスなソースで頂きます。フレンチらしい一品です。 魚料理の『甘鯛と天然海老のムニエル バジルとシブレットの香り』は、ムニエルというよりはポワレのようで、甘鯛と天然海老は外側はカリッと仕上がって、中はフワフワに仕上がっていました。ブールブランのソースは適度な酸味とシブレットの香りですごくおいしく、バジル風味も魅力的です。 肉料理の『イベリコ豚の炙り焼き 香草風味 産直野菜のロティ添え』は、主菜らしくボリューム的にも満足できる一品で、甘めのソースで頂きます。イベリコ豚は滋味深く、素材の持つ味わいを楽しめます、ガルニチュールの野菜も素材本来の味を楽しめました。 肉料理の『鴨胸肉のグリエとフォアグラのソテー 秋野菜と共に』は、柔らかく火入れの良い上質の鴨胸肉と表面をキャラメリゼしたフォアグラの組合せの料理です。ガルニチュールはナスとカボチャで、多分ポルト酒を使った甘いソースと良く合います。主菜としての量も充分でした。オーソドックスなフレンチらしい一品です。 本日のお勧め『鹿肉のグリエロティ』は、フランス産の肉質の柔らかな、上質な鹿肉を使った料理で、オーソドックスな仕上りですが、ソースはとても美味しく、火の入れ方もちょうど良いと思います。主菜としての量も充分で、フレンチらしさを充分楽しめます。 以前に頂いたロースト料理の『ギリシャ風仔羊”ア・ラ・レッグ”』は、フレンチレストランにしては珍しい料理だと思って注文しましたが、仔羊の存在感に比べて、卵の量が多く、この味が支配的で、フレンチを食べ慣れた人間には、全体の味のバランスが悪いように感じます。また卵の味とシンプルなソースのせいか、ロースト料理という印象は希薄です。またポテトの揚げ物、サニーレタスと、フレンチというよりは、ビストロ的な付け合せでした。 パンは各種用意してあり、いちじく・カシュナッツ、ライ麦、白ゴマなどバラエティに富んでいます。 フロマージュの品揃えは、カマンベール、ウォッシュ、シェーブル、ロックフォールなど、代表的なもの5種類です。種類は少な目ですが、保存状態も良く、フロマージュ用のパン・ドライフルーツも用意されました。 デセールの『苺のミルフィーユとピスタチオのアイスクリーム』は、パリパリしたパイの食感が楽しめるオーソドックスなミルフィーユで、ピスタチオのアイスクリームも甘さが適度です。もう少し量が欲しい気もしますが、魅力的なデセールだと思います。 デセールの『シブーストショコラ 生姜の香り ラズベリーシャーベット添え』は、生姜風味がユニークで、シャーベットがとてもジューシーでした。シブーストと書いてありますが、表面のキャラメリゼはほどほどに抑え、ショコラの風味を生かしています。このショコラはカカオたっぷりの印象です。 デセールの『本日のお勧めデザート いちごのミルフィーユ』は、サクサクしたパイ生地の食感が良く、定番的なデセールですが、カスタードクリームも美味で楽しめます。一見パイ生地が大きいので量が多く見えますが、食べてみるとそれほどではありません。 デセールの『真っ赤なピーチとカリブの香り バシュラン仕立てアイスクリーム』は、ピーチ、バニラ、ピスタチオの3種のアイスクリームを使っていて、大きな白のメレンゲを使った盛り付けはユニークです。真っ赤なピーチのソースはアイスクリームと良く合いますが、アイスクリームは固めで、あまりジューシーではありませんでした。ピスタチオのアイスクリームも、ピスタチオの風味があまり出ていません。 食後の飲み物は、コーヒー、エスプレッソ、カプチーノ、紅茶、ハーブティが選べます。プティフールもサービスされました。 ワインの品揃えに関しては、次の通りです。ワインリストは、以前はピノノワール、カベルネソーヴィニヨンなどブドウ品種別で記載されていましたが、オーソドックスな産地別に変わっていました。 フランスワインが一番多いですが、オーストラリア、スペイン、カリフォルニアなどのワインが用意されています。以前に比べてボルドー、ブルゴーニュの有名銘柄は増えていますが、価格的には¥4,000〜¥12,000位のワインを多く取り揃えているので、料理とのバランスは取れています。 ◆その他の情報 銀座の老舗のグランメゾン「レカン」の支店で、1999年12月にオープンしています。 店名の「ロテスリー」とは「ロースト料理専門店」の意味です。 人気店ですので予約は必須で、当日の利用の場合も電話を入れて席を確認しましょう。 銀座レカンのページへ |