ラ・ベル・ド・ジュール(フランス料理)


◆場 所(文京区白山4−37−22)
千石駅のA2出口から出て白山通りを水道橋方向に進みます。右手の白山通り(左手は旧白山通り)の方へ向かい歩道橋を越えて、右手にガラス店と『普茶料理 梵』の看板がある角を右に曲がって横道に入ります。20m位行った坂の左手の建物の1Fにレストランがあります。駅の出口から徒歩約7〜8分です。
地図はこちらです。


◆最寄り駅
地下鉄三田線 千石駅

◆電 話
03−5395−4841

◆営業時間
ランチ  12:00〜14:00/ディナー 18:00〜21:00
   日曜休

◆雰囲気
駅から歩いていくと、大通りですが商店やレストランはほとんどない静かな住宅街で、夜は人通りが少ないので、こんなところにフレンチレストランがあるのだろうか?と不安になります。横道に入ってレストランが目に入ると、小粋な外観はパリのビストロをイメージさせます。レストランに入るとまさしくアールヌーボー調のフレンチレストランの別世界が広がります。
入口に小さなテーブルがある以外すぐにダイニングルームになります。40席ほどのベージュの大きなタイルの床のダイニングルームは、主に右側に席が並んでいて、左側に厨房の入口とグラス、リキュールなどが並んだカウンターがあります。ほとんどの席が壁と窓沿いにあり、ダイニングルームの中央に配膳台を二箇所配置しているので、隣との席の間隔はそれほど広くはないですが、ゆったりした印象があります。曲線の壁の鏡も大きいので、実際より広く感じさせています。天井も一部梁が出ていますが、十分な高さを確保しています。

ベンチシート、椅子のクッションはアールヌーボ調のレストランでよく使われる赤ですが、椅子の方はクッションがほとんどないので、長く座っているとお尻が少し痛くなります。テーブルは小さいですが、クロスはネルのクロスと白のクロスが二枚の三枚重ねです。
照明はシンプルなデザインのガラスのグローブのシャンデリア、ブラケット、ダウンライトを使っていますが、少し暗い感じがしますので、もう少しテーブルを明るくした方が料理は引き立つと思います。レストルームは入口近くにあり、フランスの洗面台を使用した、シンプルですが白の大判のタイルを使った清潔感のあるレストルームです。
食器はヴィレロイ&ボッホ、その他を使用していて、カトラリーはクリストフルのホテル仕様です。ワイングラスはリーデルを使っています。

サービスはメートルドテル、新人とおぼしき男性一名(途中で何故か姿が見えなくなる。)、女性二名の合計四名が担当していてソムリエは女性です。席数の割にサービスの人数が少ないですが、サービス自体はデクバージュ(肉や、デセールなどを切り分けること)も丁寧で各テーブルの目配りも行き届いていました。料理の出されるタイミングも申し分ありません。
ただ男性一名の姿が見えなくなって満席に近くなると、新たな客に気がつかないこともありますし、会計も遅く感じましたが、価格を考えるとしょうがないでしょう。

◆価 格
ランチ  ¥2,500〜¥4,300(主菜、前菜により値段が変わります。)
ディナー アラカルトだけになります。
       主な価格帯 前菜 ¥1,500〜¥3,400/主菜 ¥2,700〜¥3,500
              /フロマージュ ¥800/デセール ¥1,200
              /食後の飲み物(エスプレッソ,コーヒー、紅茶) ¥350

◆料 理
このレストランの料理は良い素材、素材を生かす的確な調理法、低価格と三拍子揃っていて、フランス料理が好きな人ならば、立地の不便さがあっても訪れたいレストランのひとつです。入店当初は空いていた席も出店時はほぼ満席というのも、このレストランの人気を物語っています。年配のお客が他の店より比較的多かったのも固定客が多いのではないでしょうか?
深津シェフの料理は『ル・ポワソン・ルージュ(閉店 青山フロムファーストビルB1Fにあったレストラン)』の時代から食べていますが、オーソドックスで特別に技巧を凝らしていないように見えながら、ソースと素材のバランス、火の通り具合が見事で何とも美味しいのです。和や中華の素材を使って新たな味に挑戦するのもおもしろいですが、フランス料理によく使われる素材を非常に丁寧に仕上げた料理はやはり価値があります。
『リードヴォーとフォラグラのジュレ』ではワインとの素敵なマリアージュが楽しめましたし、『オマール海老のフュメ』はその香りとソースが強く印象に残りました。

パンはバゲットのみですが、いつも暖かくしてサービスされます。
フロマージュはウォシュタイプ、シェーブル、ハード、青かびなど5種類ほどしかありませんが、¥800で好きなフロマージュをいくつも選べるので文句は言えません。
デセールはワゴンから好きなものを選ぶことができ、当日はアイスクリーム、シャーベットを含めて8種類ほどありました。マンゴーを添えたブランマンジェ、カスタードプリンのような一見単純なデセールが街のパティスリーでは食べられないような質の高いものでした。特にカスタードプリン(クレームブリュレではありません。)は絶品です。
ワインはボルドー赤9種類、ブルゴーニュ赤9種類、ブルゴーニュ白9種類、ハーフボトル9種類の品揃えです。ボルドーは二級、ブルゴーニュはグランクリュ、プルミエクリュの銘柄が中心で価格も¥6,000から¥12,000の価格帯で、レストランとしては安く提供しています。

◆その他の情報
深津シェフはジョエル・ロブション時代の『ジャマン』を始めとして数々の三つ星レストランで修行しています。
代々木公園のそばに『エスカルゴ』(月曜休み TEL 03−3460−5770)という姉妹店(セカンドライン)があります。




   神田・その周辺地区のページへ   東京いい店真っ当な店?へ