岡部亭(フランス料理)


◆場 所(港区南青山1−15−19 B1F)
千代田線乃木坂駅の3番出口(外苑東通りの出口でエスカレータがあります。)を出て、桂由美ブライダルサロンとハートイン乃木坂(健保会館)の間の短い道(外苑東通りと平行)を出口の階段と反対方向に進んだ突き当たりの建物。桂由美ブライダルサロンの裏になります。入口に『岡部亭』の表示とメニューがあります。出口から40m位です。ハートイン乃木坂(旧健保会館)の出口を左に曲がっても同じです。
地図はこちらです。


◆最寄り駅
地下鉄 日比谷線 乃木坂駅

◆電 話
03−3479−5452(FAXも同じ)

◆営業時間
11:30〜15:30(L.O.14:30)
18:00〜23:00(L.O.22:00)
   日曜日休み

◆雰囲気
入口の狭いカーブした階段を降りると、岡部亭と書かれたガラス扉があり、扉を開けて入ると右にレストルームで、さらに通路を進むとキャッシャーがあり、急に視界が開けてダイニングルームになります。壁は通路を含めてすべて白色に塗装されています。通路はところどころ段差がありますので注意が必要です。
ダイニングルームは奥の壁が傾斜していて全体の印象としては穴蔵的な感じがしますので、開放感はありません。このような構造のためか、満席の場合、音が反響して少しうるさい場合があります。私達はフレンチ・レストランにBGMは不要と考えていますが、モダンジャズの曲が小さな音量ですが流れていました。
ダイニングルームの席数はテーブル席のところが三十数席、一部がバーカウンターになっているところが数席です。なお観葉植物がいくつか置いてあり、壁にはロートレックなどの絵もかかっています。床は板張りです。
照明はレンズ付きダウンライトとスポットライトのみで、レンズ付きダウンライトの場合はテーブルに明るい円を描くようにライティングしています。
テーブルはテーブルトップがコルク張りで、白のクロス+ピンクのクロスの組み合わせでした。椅子は背もたれがラタンで曲げ木の軽量級ですが、特に座りごこちは悪くありません。
なおレストルームは二箇所(一個所は洗面台付き)ありますが、ダイニングルームと同様に白い壁のシンプルなインテリアです。
カトラリーは『Todai』ですが、食器はサービスプレートを除き、『ウェッジウッド』、ワイングラスは『リーデル』を使用していまので、岡部シェフのこだわりを感じます。

サービスに関しては、今までのフランス料理店では経験したことがない独特の雰囲気をメートルドテル(マネージャー)が作っています。コースの料理は日替わりなのか、紙に書いたものを読むだけで、やたらとくだけたその態度に、当初はひどいサービスの店に来たものだと思ったのですが、忙しい中いろいろ質問しているうちに、別の面があることがわかりました。
「カジュアルな店なので、ラテン的な応対をしているんです。」と自ら宣言するメートルドテルはサービス精神が旺盛で、冗談を言ってはお客を喜ばせているのです。イタリア料理店の陽気なイタリア人カメリエーレのようです。人によってはこうした応対を好ましくないと思う人もいるでしょう。
確かに単に愛敬を振りまくだけでミスが多いなら好ましくないのですが、ワイン、料理、フランスのレストランについて質問をしても、かなり知識は豊富ですし、他のギャルソン(二人いましたが、まだ新人のせいか影が薄い感じです。)に細かく指示したり、料理が少し遅くなると丁寧にあやまったり(厨房は岡部シェフを含めて三名だけでこなしています。)、満席の各テーブルを精力的にサービスして回る姿を見ると、頑張っているなと感心します。この客数を三名でサービスするのは大変ですが、価格を抑えているので仕方がない面があります。
現在のところ週末はほとんど満席のようなので、朴訥な岡部シェフ(出店時に丁寧に見送ってくれました。)が、陽気なメートルドテルをパートナーにしたことは成功のようです。

◆価 格
ランチ  行っていないので不明です。
ディナー コース¥4,000(アミューズ、前菜、魚料理または肉料理、デセール、飲物)
         ¥5,500(アミューズ、前菜、魚料理、肉料理、デセール、飲物)/¥7,000
   アラカルトもあります。(主な価格帯 前菜 ¥2,500前後/魚・肉料理 ¥3,000〜¥5,000)
   パン代+エシレ(フランスの有名な発酵バター)代として¥500取られます。サービス料 10%

◆料 理
コースの料理は日替わりということになっています。アラカルトもそれほど高くないですが、特に嫌いな料理がなければ、やはりコースの方がいろいろな味を楽しめます。¥5,500の料理は『白子のムニエル』、『黒むつのポワレ』、『ホロホロ鳥のロースト』でしたが、どれも素材が良くとても満足のいく料理でした。味付けはオリーブオイル、バルサミコを使った南仏寄りのものと、オーソドックスな澄ましバターソースでしたが、澄ましバターにシェフの故郷(熊本天草)の岩のりを使って磯の香りを入れたりと、随所にシェフのアイデアを入れた料理は印象に残る出来栄えです。
フロマージュは数種類を揃えていますので、特に好きな銘柄を指定しない限り、問題はないと思います。
デセールはタルトタタンとシャーベットを組み合わせた無難なものでしたが、タルトタタンのリンゴのとろけるような味は素晴らしいと思います。
なおプティフールと一緒に、サービスで天草のポンカンが出てきたのには驚きました。
パンは自家製で美味しいですが、あまり特長のないものでした。

ワインに関しては、リストを見るとブルゴーニュ、ボルドーがそれぞれ30種類位、シャンパンが10種類位ありましたので選択に迷います。ただボルドーは比較的高価なワイン(ペトリュスもあります。)が多いので、もう少し安いワインも揃えて欲しいと思います。ただワイン全体で見ると、¥4,000位からあり、価格もレストランとしては割安です。グラスワイン、シャンパンも安いので、料理に合わせていろいろなワインを頼むのもおもしろいと思います。

◆その他の情報
岡部シェフはフランス料理の若手料理人の集まりである『クラブ・ミストラル』の会員です。
主に南仏で修行後、『北島亭』、広尾の『エノテカ』(ワイン・ショップが有名です。)で活躍後、独立してこの店をオープンさせています。メートルドテル(マネージャー)の打矢氏も『エノテカ』出身で岡部シェフと一緒に働いていました。

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