ラ・ターブル・ド・コンマ(フランス料理)


ラターブルドコンマ
◆場 所(世田谷区駒沢1−16−7)
新玉川線 駒沢大学駅の駒大方面出口を出て、国道246号線を用賀方向に向かいます。3〜4分程度歩いたところの246号線沿い(用賀方面に向かって左側の歩道)の右の写真のオフィスビルの1Fにレストランがあります。
地図はこちらです。


◆最寄り駅
東急電鉄 新玉川線 駒沢大学駅

◆電 話
03−3418−1011(FAX 03−3418−1603)

◆営業時間
12:00〜14:00(Last Order)
18:00〜21:00(Last Order)
   月曜日休み

◆雰囲気
国道246号線(その上には首都高速3号渋谷線も)に面したレストランですが、ドアを開けて入ると外の騒音が嘘のように静かで、レストランは緑の庭園に面しています。
入口付近はレセプション&ウェイティングバー(シガーバーとしての利用も可能です。)、奥がグループ客用のスペース、左手がガラスの自動扉で仕切られた厨房、入口から入って右手奥に、二番目の写真のダイニングルーム(二十数席)があります。
レセプション付近は、天井がとても高く、ウェイティングバー、グループ客用のスペースとも、天井が高く、壁はオーク調の木を使っています。天井は白く塗装され、モールディングを使ったクラシックなインテリアです。奥のグループ客用のスペースとの間には二本のギリシャ風な柱もありました。照明は丸いガラスのグローブのシーリングとブラケットを使っています。奥のライトアップされた庭園も広々としたガラス窓からよく見えます。

メインダイニングルームは、レセプションから右手に進み、磨きこまれたダークブラウンの木の床の通路を進むとあります。アイボリーに塗装され、装飾を施した壁面、周囲がブルー、中央がレッドの厚手の絨毯を使った、高級感のあるインテリアです。天井は中央が一段高くなっていて、所々に生花や観葉植物も配していて、落ち着いて食事ができる雰囲気にまとまっています。金属脚のテーブルの間隔もゆったりしていますので、ゲリドンサービスにも支障がありません。椅子はフレンチスタイルのネイビーの水玉のファブリックのもの(NAZERO)を使用していました。
写真のように、メインダイニングルームもライトアップされた庭園を眺めながら、食事を楽しむことができます。なおサービススタッフは、中央の扉から出入りしますが、そこに厨房があるわけではなく、スタッフ用通路を使って、料理を運んでいるようです。

ラターブルドコンマ 照明は、ダイニングルームの天井の周囲にハロゲンライトのスポットライトを配していて、各テーブルをライトアップするようにセットされていますので、料理の盛りつけが映えます。天井にはスピーカーもありましたが、BGMは流れていませんでした。多分パーティ時に使うのでしょう。

テーブルウェアに関しては、高級レストランに相応しいものを揃えていました。テーブルクロスはネルのクロスの上に二枚のクロス、ナプキンは60cmはありそうな大型のもの、食器は、レイノー、ラリック、ベルナルドなどのヨーロッパの一流品、カトラリーはERCUIS、グラスはラ・ターブル・ド・コンマのロゴ入りのグラス(HOYA製)ですが、高級ワインを注文すると、ワイングラスはリーデルに交換してくれます。テーブルにはプティフラワーも置かれていました。

レストルームの場所は入口から奥にそのまま進んで、二本のギリシャ風な柱のところで左に進み、その細い通路の奥に男性用と女性用の二室あります。男性用は畳一帖+αであまり広くありませんが、腰壁がオーク調の木、上はクリーム色の塗装仕上げ、天井にはモールディングを使った装飾、照明はシーリング使っていて、衛生陶器、水洗金具は外国の高級品を使っています。洗面カウンターには液体石鹸、ペーパータオル、プティフラワーの用意がありました。

サービスに関しては、どのスタッフも、おだやかで丁寧な対応です。ややフレンドリーさには欠け、多少堅苦しさが残りますが、レストルームに行くために席をはずすと、新しいナプキンに交換してくれるなど、木目の細かいサービスは高級フレンチレストランにふさわしいものです。厨房とダイニングルームとの距離が離れているためか、ダイニングルームにサービススタッフがいなくなる時がたまにありますが、満席状態でも、テーブルへの目配りに特に問題はありませんでした。ワインの量やパンに気を使っているのがよくわかります。ただ以前も少々気になりましたが、料理の出される間隔は、他のレストランに比べると長いように感じます。出店時は小峰シェフやスタッフの方々が丁寧に見送ってくれましたので、気持ちよく出店できました。
ラターブルドコンマ
◆価 格
ランチ  ¥2,500/¥3,800/¥5,000
ディナー
 ¥7,000(野菜のコース)
  アミューズ、前菜二品、主菜、デセール、食後の飲み物、プティフール
 ¥8,000(本日のコース)
  アミューズ、前菜、魚料理、肉料理、デセール、食後の飲み物、プティフール
 ¥10,000(メニューから自由に料理を選ぶコース 料理により追加料金あり)
  アミューズ、前菜、魚料理、肉料理、デセール、食後の飲み物、プティフール
   フロマージュ¥1,400(2人)〜
   アラカルトはありません。 サービス料 10%

◆料 理
野菜のコースの¥7,000と本日のコース¥8,000はあらかじめ内容が決まった料理ですが、¥10,000のコースは数品から選択が可能です。ただ料理によっては追加料金(+¥1,000〜¥2,000)がかかります。野菜のコースと本日のコースの料理は、比較的軽い味付けで、こってりしたソースもなく、見た目も美しく爽やかでしたが、あまり変化に富んでいない構成で、印象に残る料理が少ない恐れがあります。フレンチに慣れていない人や年輩の人には向いていますが、シェフの個性が発揮された料理を食べたい人は、注文時に料理の内容をよく聞いた方が良いでしょう。以前食べた¥10,000のコースの、良質の素材をオーソドックスな調理法ながら、野菜を巧みに使って仕上げた料理と比べると、やや魅力に欠ける料理だったのが残念に感じられます。このレストランの料理を堪能するには、高くなりますが、¥10,000のコースで好きな料理を選んだ方が良いかもしれません。

野菜のコース、本日のコースのアミューズは、キスのエスカベッシュでバターとクリームをたっぷり使っていて、塩気は強めです。エスカベッシュというよりは、単なるフリのように感じました。
野菜のコースの前菜の『キノコの暖かいテリーヌ』は、季節感のある料理で、キノコ(エリンギ、マイタケ、マッシュルームなど)という野性味あふれる食材を使いながら、クセのないエレガントな味付けです。テリーヌにしてはかなり柔らかく、ムースに近い仕上がりでした。

本日のコースの魚料理の『アイナメのポワレ キャベツの煮込み添え』は、アイナメの外側をカリッさせ、中はきれいに火が通った典型的なポワレです。肉厚のアイナメのプリプリした食感が楽しめました。付け合せのベーコンはスモークがよく効き、キャベツやポテトも美味しいですが、皮の塩気が少し強いと思います。
野菜のコースの二品目の『野菜と才巻きエビの軽い煮込み』は、いんげん、ヤングコーン、枝豆、姫大根、ポワロー(?)などいろいろな野菜を使った煮込み料理で、ほのかにアジア風の味付けが感じられます。才巻きエビの存在は控えめで、野菜とソースの味が支配的です。

本日のコースの肉料理の『鴨胸肉のロースト リンゴ添え りんご風味ソース』は、柔らかい鴨胸肉をきれいな火入れでロースートしていました。一般的なフルーツ系ソースを使ったオーソドックスな料理です。付け合せのリンゴも丁寧な仕上がりです。
野菜のコースの主菜の『赤ムツのポワレ 小松菜とベーコン添え』は、これも典型的なポワレで、グリーンサラダが別のお皿でサービスされました。ベーコンはカリカリに仕上げてあり、小松菜の苦味がアクセントになっています。少な目のソースはフュメ・ド・ポワソンと生クリームを使ってサラッとしていましたが、この料理も皮の塩気が少し強いと思います。

フロマージュの品揃えは、11種類あり、一部はフェルミエから仕入れていますが、独自に仕入れた国産のフレッシュチーズなどもありました。保存状態も良く、干しぶどう入りパンもサービスされます。
本日のコースのデセールの『チョコレートケーキ バナナシャーベット添え』は、ナイフを入れると中からとろけるチョコレートが出てくる料理です。良質なカカオを使ったチョコレートケーキは、付け合せのバナナシャーベット(シャーベットというより、アイスクリームに近い仕上がりです。)との相性も最適です。
野菜のコースのデセールの『黒ゴマのシュークリーム』は、シュー皮が固くサクサクしていて、シュー皮の中にはクリーミーなゴマペーストがたっぷり入った魅力的な料理でした。生温かい仕上がりも良好で、周りに美しく盛り付けられたチョコレートソースともうまくマッチしています。

食後の飲み物は、エスプレッソ、コーヒー、紅茶、ハーブティーが選べ、プティフールもサービスされます。(写真の砂糖に注目してください。和三盆糖があります。)
パンは自家製ではなく、バゲットとパン・ド・カンパーニュとの中間位(?)のものですが、香ばしくてとても美味です。いつも温めてサービスされました。バターはレストランでよく使われるカルピスの無塩バターです。

ワインに関しては高級店に相応しく充実した品揃えです。ブルゴーニュ赤が四十数種類(中心価格帯は¥10,000〜¥30,000 ロマネコンティもありました。)、ボルドー赤が三十種類位(中心価格帯は¥2,0000〜¥40,000 ペトリュスもありました。)、その他の赤が二十数種類(中心価格帯は¥8,000〜¥20,000)、白ワインはブルゴーニュを中心として60種類弱(中心価格帯は¥10,000〜¥20,000)、シャンパーニュは十数種類ありました。ハーフボトルも赤、白それぞれ十数種類あり、酒量の少ない人にも対応しています。¥10,000以下のワインは少ないので、低価格帯の充実を望みたいと思います。なおワインの持ち込みはできないようです。希望があれば店で用意するそうです。

◆その他の情報
小峰敏宏シェフは2年間フランスで修行し、88年開店以来、この店の料理長を勤めています。
車で行く場合、店に数台分の駐車場がありますので、予約の時に確認すると良いでしょう。

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