このバーベキューグリルは、『家庭画報』に料理研究家の飯田深雪さん(2007年に103歳で亡くなられました。)の蓼科の別荘のバーべキューグリルの写真が載っていたのを見て、我が家にも同じようなものを作って庭のシンボルにしようと、浅はかにも考えたのがそもそもの始まりです。夏休みを利用して、長くても2週間程度で終わらせるつもりの工事が、週末しか工事できないため、ずるずると長引いて、結局8月から11月初旬までかかってしまいました。
同じようなバーベキューグリルを作ろうという人は、ほとんどいないとは思いますが、参考のために以下に作業手順を紹介しましょう。但しうまく作れなくても当方は責任を持てませんので。


図面作成
図面というほどではないですが、レンガの並び方を決めるのと必要なレンガの個数を把握するために、レンガの階層別の簡単な図面(1段目から一番上の段までのレンガの並べ方を方眼紙などに書いたもの)を作成します。この時上下のレンガが単純に重ならないで、レンガ半個分ズレるように配置していきます。

資材購入
レンガは本当は耐火レンガの方が良いのですが、製作当時は高価で、入手しにくかったので、一般のレンガをホームセンターで購入しました。耐火レンガではないので、バーベキューをする時に、レンガの上で直に炭を燃やすのではなく、足つきの網に炭をのせて燃やしています。この方が空気の通りが良く、燃焼しやすいというメリットもあります。手前が空いているのも、空気の通りと灰の始末(灰は花壇に撒いています。)を考慮したためです。
レンガ以外の材料としては、セメント(砂が既に配合されていて、水で溶かすだけのものが、素人には便利です。セメントと砂を水で練ったものをモルタルと言います。)、基礎工事用の砂利が最低限必要です。工具としては、砂を配合したセメントに水を入れて、かき混ぜる大型の容器、モルタルを塗るコテ、掃除用ブラシ類、レンガを水平に並べるための水準器が必要になります。

基礎工事
レンガを300個以上使用するので、かなりの重量になり、しっかりとした基礎工事が必要になります。ここで行った方法は、地面を10センチ程度堀り、そこに砂利を敷き詰めて、モルタルを流し込み、その上にコンクリート平板(厚さ数センチ、60センチ角)を2枚並べて敷きました。このコンクリート平板がレンガ積みの基準面になりますので、水準器で水平を保っているか厳密にチェックします。きちんとした水平が保たれれば、ベタ基礎(付き固めた砂利に、浮かした鉄筋を十字に組み、モルタルを流し込んで作りますが、10cm位の厚みは必要でしょう。)の方が良いと思います。

レンガ積み工事
コンクリート平板の上にレンガを積み上げていくわけですが、プロは水平の糸を張って、常に水平かどうかチェックします。筆者の場合、だんだん投げやりになって、適当に水準器でチェックしただけなので、写真を見ればわかるように、ところどころガタガタしています。またレンガというものも、同じ大きさと思ったら大間違いで、厚さ、長さが数ミリ違うのはザラで、その調整に苦労しました。

御影石敷き工事
バーベキューグリルが完成したら、その周囲が土ではガーデンパーティの時に不便ということで、グリルの前の部分は十数センチ角で、厚さ3センチ程度の御影石を十数枚購入し、既存のテラスまで御影石敷きにしています。レンガ敷きでも良いのですが、高級感を出すためと、雨上がりの時は、レンガ敷きではすべりやすいので、御影石敷きにしました。
工事は単純で、砂利相当分の土を掘り、よく土を踏み固めてから砂利を敷き詰めます。次にモルタルを塗って、石を順々に貼っていき、目地をモルタルで埋めていきます。この時注意するのは、水はけを考えて両端に傾斜をつけることです。

バーベキューグリルを作ってみて感じたことは、庭が非常に身近になり、活用範囲が広がったことです。バーベキューパーティを開く時も、グリルがあるので、用具の出し入れが少なくてすみ、後片付けも楽です。
グリルの右側のレンガ積みの部分は、実は中は空洞で、いまだに完成していないスモーカー(写真では見えない右側面に、塗装したドアを取付ければ完成なのですが、ずっとそのままです。)になっています。この部分を省略し、もう少し小型に作れば、基礎工事も簡略化できて、もっと容易に(?)自作できるでしょう。
庭に小さなスペースがある方は、試されてはいかがでしょうか?いい(?)運動になります。

番外編−もっと安直にバーベキューグリルを自作するには?
実際に施工していないので、強度的な問題があるかもしれませんが、もっと安直にバーベキューグリルを自作する方法を考えてみましょう。
レンガを数百個購入して、それを1個1個積み上げる作業は、レンガ職人なら容易かもしれませんが、一般の素人が挑戦するには、体力向上も兼ねたい人を除いて、なかなか踏切れないでしょう。
私達のようにスモーカーを兼ねたような、複雑な形状にしないのなら、塀を造る時に使う、軽量のコンクリートブロックを併用する方法が考えられます。中央の部分はコンクリートブロックを積み上げて、その回りをレンガで被い、見た目はレンガを積み上げたようにする方法です。但しコンクリートブロックの中には、鉄筋を入れてモルタルを流し込むこと、その鉄筋はベタ基礎の中に深く埋め込んでおくことが、地震対策上、必要です。
またコンクリートブロックとレンガの接合部分も、うまく処理しないと、地震で亀裂が入る可能性があります。このあたりを充分配慮して作業すれば、もっと安直にバーベキューグリルを自作できるのではないでしょうか?

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