◆場 所(Carre des Champs−Elysees,75008 PARIS) 最高級レストランなので、タクシーで行く人が多いと思いますが、地下鉄で行く場合、1号線のConcord駅とChamp Elysees Clemenceau駅の中間に位置しています。コンコルド広場からエトワール広場に向かってシャンゼリゼ通り沿いの並木道の左手奥にある大きな洋館がレストランで、Concord駅の出口から徒歩で6〜7分位です。 ◆電 話 TEL 01−53−05−10−01 FAX 01−47−42−55−01 ◆営業日時 12:30〜14:30(LO)/20:00〜21:30(LO) 土曜日,日曜日,12月下旬〜1月上旬,夏に長期休みあり ◆雰囲気 フランス革命直後の1792年に創業という、パリの中でも非常に長い歴史と格式を誇る有名なレストランで、創業以来初めて2002年にミシュラン三ツ星レストランになりました。レストランはパリの中心部では珍しい一軒家の大きな洋館で、都心にありながら緑に囲まれた静かな環境は高級レストランにふさわしい佇まいです。 タクシーでレストランに着くと、ドアマンが来てドアを開けて入口まで案内してくれました。レストランに入ると、特にレセプション用のカウンターはなく、テーブルの上に置かれた予約ノートをチェックしてくれます。食卓の準備が整うまで、一番上の写真のウエイティングコーナーに案内され、コート等を預かってくれます。 ウエイティングコーナーはそれほど広くなく、多少古くも感じられるインテリアですが、写真のように細かい柄の絨毯、壁の美しい装飾、適度な明るさの照明で、とても落ち着いた雰囲気です。テーブルには雑誌なども置かれています。アペリティフの注文はここでは取らずに、ダイニングルームで席に着いてから注文を取りにきます。食卓の準備が整うと、2階のダイニングルームに案内され、席に着くとテーブル上の背の高い5灯立てキャンドルスタンドに火を灯してくれます。 2階のダイニングルームは天井が高く、長方形の見晴らしの良い構造で、3面が大きな窓に囲まれていますので、昼は外の緑を楽しみながら食事が頂けると思います。夜は写真のようにダイニングルーム全体の照度は抑えられていて、クラシックなデザインのペンダントライトを主に使ってます。これだけでは暗いですが、各テーブルには大型のキャンドルスタンドがあるので、多少影が出ますが、食事を楽しむには充分な明るさでした。 ダイニングルームの床は絨毯敷き、壁にはウエイティングコーナーと同じような装飾があり、全体にクラシックで落ち着いたインテリアで、使われているテーブルは全体を見渡した感じでは、すべて丸テーブルのしっかりしたもので、ベンチシートはないようです。椅子もしっかりしたハイバックのもので、肘掛もついた座り心地の良いものでした。テーブルの間隔はゲリドンサービスに充分なスペースを取っていて、ほどよい会話のざわめきが食事を心地よいものにしてくれます。 使われているテーブルウェアは下記の通りです。クロスは1枚目がクッション、2枚目、3枚目が床近くまでの長さのもの、金の幅広のリムのプレゼンテーションプレートがジャンルイ・コケ、料理用の食器はルドワイヤンのロゴ入りのものはベルナルドでした。グラスはワイン付きのコース料理では、比較的容量の大きなワインに合わせたものを用意してくれ、カトラリーはメーカー名はわかりませんが、クラシックなデザインのものでした。またテーブルの上にはバラのフラワーアレンジメント、塩、胡椒入れも置かれていました。 サービスは最高級レストランに相応しく、入出店時の対応は一般的なものでしたが、全体に丁寧で申し分ありません。ルキャ・カルトンに比べると、席数の割りにサービススタッフの数は少ないですが、料理の出される間隔も適度で、テーブルの上の料理や飲み物へもきちんと目配りしていました。フレンドリーな感じは全くないので、一見事務的な感じに思われますが、細かいところまで目が行き届いていて、プロのサービスであることを感じさせてくれます。 ◆価 格 昼 コース料理 73ユーロ 夜 コース料理 168ユーロ、244ユーロ(ワイン込み) アラカルト 50〜70ユーロ位 税金・サービス料込みの価格(チップを払う時は別)ですので、アラカルトで注文した場合は各料理の合計金額になります。 ◆料 理 アラカルトの場合、前菜、魚料理、肉料理がそれぞれ数品用意してありました。コースの場合は料理は決まっていて、料理にあわせたワイン込みとワインなしの二通りです。どちらのコースも料理は同じでした。コース料理は思ってた以上に量が多く、特にデセールは何品も出ましたので、フロマージュ(コース料理に入っています。)は好きなだけ選べましたが、少しにしておいた方が無難でしょう。 以下の料理はコースのもので、いろいろな料理を楽しめますが、全体に量が多く、アラカルトにも魅力的な料理が多かったので、アラカルトで好きな料理を選んでも良いと思います。 アミューズは、キャビアをたっぷりのせた贅沢なクリーム仕立てで、シーフードの風味を残したものでした。 前菜は、牡蠣を二通りに調理したものをひとつのプレートに盛り付けたものです。ひとつはフラン仕立てにしてキャビアをのせ、ひとつはグラタン風に仕上げたものです。フランの方の味は牡蠣の風味を充分残していて、キャビアと相性の良いもので、グラタン風の方は、半生に近い火入れでした。見た目も味もかなり斬新な印象です。ワイン付きのコースでは、ピノノワールを合わせていました。 魚料理は、鱸か鱈の白身魚をポワレしたもので、下にじゃがいもが隠れています。オーソドックスな料理でソースはブラウンマッシュルームを使ったものでした。火入れはとても良いと思います。ワイン付きのコースでは、ムルソーを合わせていました。 肉料理は、リ・ド・ヴォーとグリーンアスパラガスの料理で、甘酸っぱい味付けでどことなくアジアンを感じさせます。香りが素晴らしく、ワイン付きのコースでは、さっぱりした白ワインを合わせていました。 フロマージュはAOCの有名銘柄を十数種類揃えたワゴンが運ばれてきて、好きなものを選べます。エポワスは香り、熟成状態とも申し分ありません。 パンは数種類から選べ、海老風味のものもあったりと、なかなかおもしろいパンが楽しめます。フランスにしては珍しく軽く温めてありました。 最初のデセールは、柑橘類のコンポートの他にコーヒー系のムースが2種類です。柑橘類のコンポート、ムースとも日本人には少々甘さが強めのように思います。ワイン付きのコースではデザートワインが二種類(ひとつはポートワイン系、もうひとつはソーテルヌ系)もサービスされました。 次のデセールのショコラは周りは堅く、中はトロリと仕上がっていて、写真のように盛り付けが個性的です。意外と甘さは抑えられ、カカオの風味が強く出ていました。 ユニークな盛り付けのプティフールもサービスされますが、フランスなのでコース料理でもコーヒーなどの飲み物は別料金となります。 アペリティフはグラスでシャンパーニュを注文しましたが、幾種類ものシャンパーニュを載せたワゴンを持ってきて、好きな銘柄を注文できました。 ◆その他の情報 ルドワイヤンに創業以来初めてミシュラン三ツ星をもたらしたシェフ、クリスチャン・ル・スケール氏は、ドーバー海峡に面したブルターニュ地方の出身で、パリの『ルキャ・カルトン』、『タイユバン』、『リッツ』で修業しています。その後パリの「ル・グラン インターコンチンネンタルホテル」のメインダイニング『レストラン・オペラ』でシェフになり、96年一ツ星(この時代にこのレストランを利用したことがありますが、残念ながら特に印象に残っている料理はありません。)、98年二ツ星になり、その後ルドワイヤンに移っています。 パリの三ツ星レストランですので、できれば1ケ月位前に予約しておきましょう。なお再予約も必要となりますので、現地で再予約してください。 メニューはフランス語だけ用意されていました。 ルドワイヤンのページへ |